カミーノ日記2019:スペイン巡礼、フランス人の道780km + 120km

2019年4~5月、カミーノ・デ・サンティアゴ、フランス人の道を歩いてきました。ブログ内の情報はすべて2019年5月~6月時点のものです。

カミーノの1日と、アルベルゲの混みぐあい

さて、カミーノを歩いているときは、どんな感じで1日が過ぎていくのでしょう。

 

 こんな感じでした。

 

人によって、歩く距離によって、それぞれのペースによって、もちろんスケジュールは異なりますが、私の1日はだいたいこんな感じでした。

 

6:30頃:起床、出かける支度。朝ごはんは食べないことが多い。

7:00~8:00頃:出発。朝ごはんつきのとこだと8時ごろになる。

9:30~10:30頃:バルで朝ごはんかコーヒー。

12:00~14:30頃:次の街に到着。着いたらシャワー、洗濯。

15:30:遅めランチ:サンドイッチとか、軽めのもの。

16:00~18:00頃:街ブラしたり、宿で翌日のスケジュール組んだり。

18:00~20:00頃:晩ごはん。なんか買ってきたり、メヌー食べたり。

21:00~22:00頃:就寝

 

朝は、早い人は6時前に出て行きますが、私はわりと遅め。だいたいみんなが起きだしてごそごそし始めるころに起きていました。日も長い時期だったので、明るくなってから出かけることがほとんどで、ヘッドランプ着けて暗いうちに出たのは3~4回だけでした。

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なんか後光がさしてる感じ


 でも、薄暗いうちに出て、まだきーんと空気が冷たいなか、しらじらと空の色が変わっていく様子がとてもきれいだったので、早起きして、暗いうちから歩く日がもうちょっとあってもよかったな、と後で思いました。

 

カミーノ2日目に、バルで食べたトルティージャ(スパニッシュオムレツ)が衝撃的においしくて、バルで朝ごはんを食べるのが午前中最大の楽しみだったので、たいてい宿では何も食べずに出かけました(朝遅めだし)。朝ごはんつきの宿のときはしっかりいただいたけど。

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これが私を狂わせたトルティージャ

 あと、コーヒーが大好きなんですが、コーヒーは利尿作用が激しいので、バルでコーヒー飲むときは、次の街までの距離を確認しながら飲んでましたw

 

カミーノに出る前は、宿に早く着いてもヒマだろうし、夕方くらいまで歩こう、と思っていたのですが、実際に歩いてみると、できれば13時くらいに着きたいなと思うようになりました。まだ暑くもないし、歩こうと思えば歩けるんだけど、宿に着いてからシャワーだの洗濯だの、結構忙しいのですw 街のお散歩もしたいし。

 

ディナーに巡礼者用の格安コースのメヌーを食べる場合は、量がめちゃくちゃ多いし、19時頃から提供されることが多いので、おなかいっぱい食べてすぐ寝る感じになります。そうとわかっていても、がっつり前菜にパスタ、メインに肉など食べてしまい、900km歩いても体重は1キロも減りませんでしたw(←前菜はサラダくらいにしとけよ)。朝もオイルたっぷりのトルティージャ食べてるしなーw

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 アルベルゲは、基本的には予約せずに進んでいました。

 

が!

 

出発2日目で、早くも

 

「どこまで歩いてもアルベルゲがフルで、泊まるとこがみつからなーい!」

 

という宿難民になってしまったので、結局、最初の4日間は予約しながら進むことになりました。

 

  1. 私が出発したのがイースターホリデーで混む時期だった
  2. 2日目に多くの人が泊まるであろう街で、公営のアルベルゲが2つクローズしていた(知らんかった)
  3. フランス人の道の人気が年々高くなり、巡礼者が急増
  4. 従来のピークシーズン(7、8月)を避ける人が増え、ピークが前倒しになりつつある
  5. 最初はみんなほぼ同じペースで歩く

 

などなどの要因で、3日目くらいに着くパンプローナあたりまでは、予約なしにベッドを確保するのは結構たいへんかも(②は一時的なものですが)。イースターが過ぎればちょっとマシになるかなと思ったのですが、実際には③、④により、4月下旬や5月に出発する人はもっと多かったので(1日500人以上スタートしたそうな)、この時期にフランス人の道に行く方は、パンプローナあたりまではアルベルゲを予約しながら進んだほうが安心かもしれません。

 

アルベルゲは、公営は予約できないところが多いですが(できるところもある)、私営はできます。Booking.comなどでもできるけど、電話するほうが手数料がない分ちょっと安いし、融通利くかも。

 

パンプローナを過ぎると、進むペースがバラけてくるので、予約しなくても宿の確保は簡単になってきます。

 

ただし、カミーノの終盤、残り100kmちょいのサリアからは巡礼者が激増するので、ここからはまた予約したほうがよいかもしれません。意外と、予約しなくても大丈夫だったという話も聞きますが。

 

「サリア以降激増」するというのは知っていたけど、実際にはそのもっと前、レオンやアストルガあたりから歩き始める人も結構いたので、このへんから「人増えたなー」と感じました。

 

私は、人がいっぱいいる中歩くのは避けたかったので、サリア以降はモデルプランで泊まる街を避け、その間にあるちっちゃい街に泊まったので、割と最後まで静かなペースで歩けました。でも、変則スケジュールにした分、そこまでで顔見知りになった人たちとまったく会わなくなってしまったので、最後はだいぶ孤独でしたw

実際に歩いた行程

 

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私は2019年4月18日にサン・ジャン・ピエ ・ド・ポーを出発し、37日後の5月24日にサンティアゴに到着しました。

 

その後、フィステーラまでの約90kmを4日、フィステーラからムシアまでの約28kmを2日かけて歩きました。

 

以下がその行程です。1日に歩いた距離はだいたい15km~25kmくらい、時には10km以下の日もあります。日にちに比較的余裕があったのと、バル休憩や景色を堪能したかったので、ゆったりしたペースで進みました。

 

スペイン北部は5月上旬くらいまでお天気が安定しないという情報を読んでいたので、雨も多いんだろうなと思ったのですが、今年はずいぶんお天気がよかったようで、43日間のうちでまともに雨に降られたのはほんの3~4日ほどでした。そんなに暑さを感じる日もなく、とても歩きやすい気候でした。

 

でも、5月半ばというのに、オ・セブレイロでは雪も降りましたよ!

 

:: サン・ジャン・ピエ ・ド・ポーからサンティアゴ・デ・コンポステーラまで ::

2019/4/18~5/24

【Day 0】  St. Jean Pied de Port

【Day 1】  St. Jean Pied de Port - Roncesvalles (25.1km)

【Day 2】  Roncesvalles - Zuriáin  (- Obanos) (31km)

【Day 3】  (Obanos -) Zuriáin - Uterga (29.1km)

【Day 4】  Uterga - Mañeru (11.7km)

【Day 5】  Mañeru - Estella (16.7km)

【Day 6】  Estella - Los Arcos (21.9km)

【Day 7】  Los Arcos - Logroño (27.8km)

【Day 8】  Logroño - Ventosa (18.4km)

【Day 9】  Ventosa - Cirueña (26km)

【Day 10】 Cirueña - Grañon (12.5km)

【Day 11】 Grañon - Tosantos (20.5km)

【Day 12】 Tosantos - Agés (23km)

【Day 13】 Agés - Burgos (22.5km)

【Day 14】 Burgos - Tardajos  (10.6km)

【Day 15】 Tardajos - Hontanas  (20.9km)

【Day 16】 Hontanas - Boadilla del Camino  (28.7km)

【Day 17】Boadilla del Camino - Población de Campos (9km)

【Day 18】Población - Carrión de los Condes (15.9km)

【Day 19】Carrión - Terradillos de los Templarios (26.8km)

【Day 20】Terradillos - Bercianos del Real Camino (23.5km)

【Day 21】Bercianos - Mansilla de las Mulas (26.7km)

【Day 22】Mansilla - León (18.1km)

【Day 23】León - Villar de Mazarife (21.8km)

【Day 24】Mazarife - Hospital de Orbigo (15km)

【Day 25】Hospital de Orbigo - Astorga (17.2km)

【Day 26】Astorga - Rabanal del Camino (20.6km)

【Day 27】Rabanal - Molinaseca  (25.6km)

【Day 28】Molinaseca - Pieros  (24.9km)

【Day 29】Pieros - Ruitelan  (26km)

【Day 30】Ruitelan - Fonfría (20.8km)

【Day 31】Fonfría - Triacastela (8.8km)

【Day 32】Triacastela - Barbadillo (22.4km)

【Day 33】Barbadillo - Gonzar (26.7km)

【Day 34】Gonzar - Melide (32km)

【Day 35】Melide - Salceda (25.3km)

【Day 36】Salceda - Monte do Gozo (24.8km)

【Day 37】Monte do Gozo - Santiago de Compostela (4.6km)

 

:: サンティアゴ・デ・コンポステーラからフィステーラまで ::

5/25~5/28

【Day 38】Santiago - Negreira (21km)

【Day 39】Negreira - Olveiroa (33.4km)

【Day 40】Olveiroa - Cée (19.7km)

【Day 41】Cée - Fisterra (15.3km)

 

:: フィステーラからムシアまで ::

5/29~5/30

【Day 42】Fisterra - Lires (13.3km)

【Day 43】Lires - Muxía (14.3km)

 

これからちょっとずつ、日記と写真をアップしていきます。

超邪道!でも肩が痛くならない(かもしれない)バックパックの担ぎ方

さて初めにお断りしておきますが、これからご紹介するバックパックの担ぎ方は、全然正しくありませんw

 

見た目にも、いかにも担ぎ心地が悪そうです。登山によく行かれる方や、熟練バックパッカーからしたら、「なんつー担ぎ方しとるねん」とめっちゃ突っ込みたくなると思います。

 

実際、見るに見かねたのか、カミーノ歩いてるとき「ちょっとちょっと、その担ぎ方、しんどくない?」と声をかけられたこともありました。

 

なので、積極的におすすめするわけではないのですが、実は、マッサージ師さんに「...肩が固くなりすぎて、骨みたいになってますよ...」とあきれられたことがあるほど重度の肩こり持ちの私が、これだと6kgのバックパックを負担に感じることなく、楽に一日中担げちゃうのです。なので、おそるおそるw紹介してみます。

 

とにかく肩が常にゴリゴリの私は、デイパック程度のサイズのリュックすら、数時間背負っているだけでちょっと気分悪くなってきます。なので、もうできるだけ肩にかかる負担を減らしたい。

 

その点登山用のバックパックは、ウェストベルトというすばらしーものがついているので、たとえ容量がより大きくて重くても、私にとっては、ショルダーストラップしかないデイパックより楽に担げちゃうのです。

 

そう、ウェストベルトで、腰にほぼ100%の重量を預けてしまう、この超邪道な担ぎ方。まずはシルエットをご覧ください。

 

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すきま!

 では具体的に。

  1. バックパックに腕を通したら、まずウェストベルトを、腰骨に荷物を全部のっける勢いで、きつめに締めます。おなかを締めつけすぎると気持ち悪くなっちゃうので、締めすぎないよう注意しつつ、でもきつめにしっかり。
  2. ショルダーストラップは、遊びをもたせてゆるゆるの長さに調節します。肩にフィットさせません。ぷらんぷらんと、肩にひっかかってるくらいでいいやって感じ。
  3. チェストストラップは締めません

以上ですw

 

このように担ぐと、バックパックが反り返りぎみになって、安定しません。ぐらぐらします。しっかり固定させる、というセオリーの真逆を行きます。

 

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...あらためて見ると、そっくり返ってるなんてもんじゃないですね。むしろ肩にどっしり加重かかりそうですが、たぶん肩の前面、鎖骨のほうに重みが行って、肩が締めつけられないんです...

 

肩や体にフィットさせないことで、ショルダーストラップが同じ箇所を圧迫することがないからか、肩がぜんぜん痛くならないのです。

 

別にそう考えて編み出したわけではなく、以前たまたまチェストストラップをし忘れたら、そっちのほうがずっと楽だったので、以来このぷらぷら戦法になりました。

 

もし、荷物が重くて肩いたーい!と思ったら、ちょっとチェストストラップはずして、ショルダーストラップゆるめて、ウェストベルトをぎゅっと締めてみてください。もしかしたら、肩の痛み減るかも。

 

でも、繰り返しますが正しい担ぎ方ではないので、合わん!と思ったらすぐやめてくださいね。あと、比較的平坦なとこが多いカミーノだから通用するのかも(といいつつ、熊野古道小辺路も全行程これで歩いたけど)。

 

ちなみに、私はチェストストラップを一切締めずに、荷物輸送サービスも一度も使わずに、900km歩きました。

 

どないやねんこれ。

装備の振り返り②実際に持って行ったものレビュー

装備の振り返りその②です。行く前にカミーノハイで、以下の記事でご紹介したような装備品をいろいろ買っちゃったのですがw、実際使ってみてどうだったかをレポートします。

  

 

バックパック

ミレー サースフェー(S)30+5L Womanモデル

大きさも担ぎやすさも大満足。実はこれ、カラでも1.5kgくらいあります。軽量化は重要ですが、バックパック自体は少々重くても、担ぎやすいものを選んだほうがいいなと思いました。私は重度の肩こり持ちですが、全行程で、荷物の重さはほとんど気になりませんでした(少々特殊な担ぎ方をしています...後日記事にします)。

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このバックパックで、特にカミーノで重宝したのは、拡張可能なウェストベルトのポケット。折りたたんであるマジックテープを外すと、縦に倍くらいに伸ばせるのですが、ここがマップとクレデンシャルを入れるのにぴったり!担いだまま手元ですぐ出せるので、重宝しました。

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ちなみにカミーノに来ている人のバックパックは、Osprey率がめちゃめちゃ高かったです!次がQuechua (デカトロンのオリジナルブランド)かな。Osprey担いでる人は「これ選んでよかった」って言ってたから、きっと使いやすいんだろうな。Milletはフランスのメーカーなのに、フランス人の道ではほとんどみかけなかったし、「それ日本製?担ぎやすそうね」なんて言われたことも何度かありました。 

スタッフサック

できるだけ薄くて軽くて安価で買えるものを探していて買ったのがこちら。

3サイズセットで、バックパックに入れるのにちょうどいいサイズでした。完全防水ではないけど、ひもの留め具もついているし、開け閉めもしやすくて使いやすかった。一番小さいのにガジェット類、中型のに薬や洗面道具、洗濯用具など、一番大きいのに衣類を入れてました。なんといっても軽い!

 

トレッキングポール

トレッキングポールは使ってない人も多いですが、ポール使えば脚の負担をかなり軽減できると思います。私は毎日使いました。でも、日本の登山用品屋さんでそれなりのを買うと、結構高いですよね...

 

フランス人の道はそんなにアップダウンが激しくないので、正直そんなにいいものでなくてもこと足りると思います。現地で、1本10ユーロ、2本で15ユーロくらいで売っているので、現地調達してもよいかも。

 

それか、道端で拾った木を杖にするのも巡礼者っぽくていい。私も次に行くときは木の杖にするw

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今回は、以前熊野古道に行くときに買ったこれを持って行きました。安いし軽いし、900km問題なく使えました。

 

 

ハードシェル/レインウェア

モンベル ストームクルーザー

カミーノ中、日本人には8人くらいお会いしましたが、ストームクルーザー率の高さよ...。もはやカミーノではド定番のジャケットと言ってもよさそう。アジア人では韓国人が圧倒的な多さですが、モンベル着てたら「あ、日本の方ですね」とすぐわかる。

 

4~5月は昼間は結構暑いですが、朝はまだ冷え込むので、ストームクルーザーはレインウェアというよりは、ウィンドブレーカーとして防寒用に着ていました。だいたい、朝ごはんのバルで脱いで、バックパックにしまう感じ。薄くて軽くてたたむとコンパクトだし、機能の割に値段も安いので、やはりこれにしてよかったです。今回のカミーノで、ジャケットといい靴といい、モンベルの実力をいろいろ思い知りました。

 サポートタイツ

ワコール CW-X ジェネレーターモデル

1着だけ持って行って、毎日はいてました。ストームクルーザー同様、日本人巡礼者のこのタイツの着用率の高さよ。私は毎日着用だったので、はいてないときの違いが今一つわかりませんがw、カミーノ中に会った愛用者は「全然違いますよ!」とゆーてました。ちなみに、100%このタイツのおかげってことはないとは思いますが、全行程で一度も筋肉痛にはならなかったし、脚が疲れたと思うこともありませんでした(自分で思ってた以上に健脚だったらしいw)。

 

私は膝に古傷があって、調子が悪くなると水がたまっちゃいます。そこが一番心配だったのでサポートタイツを持って行きました。で、幸い、膝にも最後まで問題は起きませんでした。

 

厚みもあるので、少々寒い日(5月なのに雪降った日があった)でも、このタイツ(+スカート)だけで大丈夫でした。直射日光当たらないので、暑くもないし。

 

締め付けがきつめなので、人によって合う、合わないはあると思いますが、サポート力はかなりあると思います。あと、毎日洗わなくてもいいし、水洗いしてもすぐ乾くので、軽量化とコスト削減のためにも、持っていくのは1本だけでよいと思います(破かないよう気を付けてね)。

 

ちなみに、女性なら、タイツの上にはくのは短パンや長ズボンよりスカートをおすすめします(冬は除く)。なぜなら

  • タイツがきつめなので、スカートのほうがトイレに行くとき上げ下ろしが圧倒的に楽
  • アルベルゲで着替えの時、パンいちにならずにすむ(ま、みなさん平気でパンいちでうろうろしてるけどw)

 

 

ウェストポーチ

UpAStorm ボトルホルダー付き

 ボトルホルダー付きのウェストポーチは、強力におすすめしたい!

  • すぐ水を手に取れる
  • バックパックが重くならない(水だけで1kg前後違うのは大きい!)

のはもちろんなのですが、ウェストポーチは貴重品入れも兼ねるので、常に身に着けています。すると思いがけず、ボトルホルダー部分が宿でもめっちゃ役に立ちました。

  • 洗面時、歯ブラシやクリーム類を立てていける
  • 洗濯時、洗濯ばさみを詰め込んでいける
  • なんならベルト部分にタオルとかS字フックをはさんで、さらにいろんなものぶら下げていける(見た目怪しいけど)

ちょっとしたことですが、毎日のことなので、これがとても便利でした。

 

このポーチは、正直ぺなぺなした作りですが 、その分軽くてコンパクトなので、寝袋に突っ込んで寝るのにも邪魔にならず、ポケット部分の内側に仕切りがあるので使いやすかったです。


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パスポート、コンデジ、キャッシュ、財布、5.5インチのスマホがムリなく入りました。残念ながら、SJPPで買ったフランスのクレデンシャルはサイズの関係で入らず。一回り小さいスペインのクレデンシャルなら、ギリ入ります(キツキツだけど)。

 

ボトルホルダーも結構深いので、800mlのボトルもぐらつかずしっかり入りました。バックパックのウェストベルトがしめにくくならないか心配でしたが、特に重なることもなく、問題なく同時に身に着けられました。

 

 

 

靴とインソール

モンベル ラップランドストライダ

スーパーフィート

 

またカミーノに行くとしたら、私はまたこの靴を選ぶ。それくらい、ラップランドストライダーは私の足にフィットしました。

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900kmありがとうな。

 

まあ靴は特に個人差があるので、一概にこれがベストとは言えないですが、私の場合は、薄手の五本指靴下+厚めの登山用靴下に、スーパーフィートラップランドストライダーで、マメは1つもできず、足のどこかが痛くなることもありませんでした。日本のメーカーだから、幅広甲高にフィットしやすいのかな?

 

グリップ力もあって、結構急な下りのガレ場でも、滑って転ぶこともありませんでした。私下りでよく転ぶんですけど...

 

 

寝袋

AEGISMAX コンパクトグースダウン

 春(多分秋もいける)のカミーノで、お手頃価格の軽い寝袋をお探しなら、これ強力におすすめ!聞いたことないメーカーだし、なかなかインパクトのある色だし、正直おそるおそるポチったのですが、安いのに高機能で、とても使い勝手がよかったです。
 
おすすめポイント
  • 安い(ちょっと値上がりしたけど、それでも1万円しないで買える)
  • めっさ軽い(Mサイズなら440g。カミーノで軽さは正義)
  • 小さくてかさばらない
  • コンプレッションバッグもぺらぺらなのにしっかりしてて、詰め込みやすい(朝もらくちん)
  • 生地の肌触りがいい(さらさらしてる)
  • 色が、実際広げてみると結構ポップでかわいい
  • しっかりあったかい(ダウン着るくらい宿が寒いときでも、薄手の寝巻でもぐりこむだけで十分温かかった)
 
マミー型といっても頭部がない、封筒型に近いタイプですが、身長160ちょいの私なら、Mサイズに頭まですっぽりもぐりこめるので、開口部をひもで調節すれば頭部もカバーできました。
 
アルベルゲで広げていると、何回か「この寝袋いいねー。どこの?」と声をかけられたり、チェックしたいから写真撮らせて、と言われたりもしましたよー。
 

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けっこうかわいくない?

温かすぎて、夜中にファスナー全開にして、敷いて寝ることもあったので、夏はちょっと暑いかもしれない。防寒効果は、建物の中で使用するなら全く問題ないと思います。
 
「獣臭い」というレビューもあるけど、私は気になったことはないです(モノによって差もあるのかな)。
 
 
 
モバイルバッテリー

Anker PowerCore Fusion 5000

 重量はそう軽くはないけど(189g)充電器を兼ねているので、アイテム数を減らせるという点でこれにしてよかった。あと、ポートが2つあるので、電源が少ない時などにポートシェアできるのもよいです。スマホ1回分は充電できるので、容量足りないこともありませんでした。
 

 

レインポンチョ

Caloicsレインコート

装備品公開の記事をあげたあと、「ポンチョ持って行ったほうがいいですよ」というアドバイスをいただいて、急遽追加したアイテム。確かに持って行って本当によかった。雨が降って来たとき、ばさっと荷物ごとすばやくかぶれるし、ショルダーベルトやウェストベルト部分もカバーできる。でも、ポンチョだけだと風が強い時にめくれちゃうので、ちょっと荷物にはなりますが、雨天時はハードシェル+ザックカバーの上からポンチョをかぶる、2枚重ね対応が安心かと思います。身体もだけど、荷物濡れるとめんどくさいことになりますからねー。

 

このえせマリメッコみたいなお花柄、けっこうかわいいw

ケースもついてるし、お値段お手頃で生地もしっかりしてるし、ほかのデザインもいろいろあります。

 

 

以上、いろいろ軽さとコスト重視で選びましたが、機能的にも十分当たりでした。

 

※なお、この記事でご紹介する商品の一部はアフィリエイトプログラムに参加してリンクしています。使用感等はあくまで個人の感想ですので、ご購入の判断は個々の責任においてお願いいたします。特に登山用品の安全性は、使用する状況によって大きく変わりますので、慎重にお選びください。

荷物はどうだった?装備の振り返り①

さて、出発前に、「持ちものリスト」と「持ち物公開」を記事としてまとめましたが、実際持って行ったものでいらないもの、足りないものはあったのか!?振り返ってみます。

 

ちゃんと計ってはいないですが、私のバックパックはだいたい6kgくらいだと思います。割と軽めにまとまった。

 

 

上記のリストから、最終的に追加したもの、はずしたものは以下の通りです。

 

追加したもの

(記事中にも追記していますが)レインポンチョ

これは本当に持って行ってよかったです。急に雨が降ってきても、ばさっとかぶれば、すばやく身体と荷物の両方をカバーできます。雲行きが怪しいときは、まずはレインジャケット(モンベルのストームクルーザー)を着て、ザックカバーをかけておいて、雨が降ってきたらさらにその上にポンチョをON。なぜここまでするか。

 

ザックカバーだけだとベルト部分が濡れるから!

 

身体が濡れないようにするのも大事ですが、荷物が濡れるとだいぶめんどくさいことになります。ポンチョがあると、ザックカバーでは覆いきれないベルト部分から水が沁みていくのを防げます。

 

また、レインジャケットなしでポンチョだけだと、風が強い時めくれまくるし、レインジャケットに比べると防水・撥水効果は弱いので、少々荷物にはなりますが、レインジャケット+ポンチョのダブル防水がよいのではないかなーと思いました。

 

 ワークマンのナイロンスパッツ(ゲイターがわり)

ポンチョで膝までカバーできるので、レインパンツを持っていくのをやめて、膝下だけカバーできるナイロンスパッツに変えました。が、幸い1日中だだ降りの日がなかったこともあり、一度も使いませんでした。

 

小物干し

「あれば便利だけど、なくてもいいもの」ですが、実は「なくてもいけるけど、あったらもうむちゃくちゃ便利!」でした!荷物に余裕があったので最後の最後に放り込んだのですが、持って行ってよかった!毎日大活躍。タオルや洗濯物はもちろん、濡れた石鹸や帽子など、置き場所に困るものもなんでもぶらさげられちゃいます。S字フックより活用度が高かった。

 

なんでもぶら下げちゃうよー。

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これはIKEAのですが、オールプラスチックで軽いのでおすすめ。

 

スポーツブラ2→3

途中で1つなくしたので、予備持って行ってよかった...途中で買えなくもないけど、全然お店ない街が続くところもある。途中でインクが切れたので新しいボールペンを買いたかったのですが、3日間くらいペン1本買えなかったこともあった。

 

外したもの

レインパンツ

ゲイターのところで書いた通り。雨の日が少なかったこともあるのですが、サポートタイツを毎日履いていたので、雨が降っても寒さを感じなかったし、べたべた濡れた感もなかったので、私の場合は持って行かなくてよかった。とはいえ、雨が多かったら「持ってくればよかったー!」ってなったかもしれません...

 

では、そのほかに、持ってくればよかったなー、と思ったもの、いらんかったなーと思ったものは?

 

足りなかったもの

特になし

 

使わなかったもの

虫よけスプレー

そもそも蚊がほとんどいなかった...時期によるかもだけど。

 

ワセリン

マメ対策に持って行ったのですが、五本指靴下と登山用靴下の重ね履きで、マメ1個もできず、一度も足には塗りませんでした。途中、かっさかさになった脚とか顔には保湿剤代わりに塗ったけどw 結局途中でアルベルゲの寄付ボックスに寄付。

 

イヤホン

もう自然の音しか聞きたくなくて、カミーノ中は音楽一度も聴きませんでした。あ、でもカミーノ前後の移動の時の電車やバスで使ったな...

 

耳栓

うるさくても眠れるので、そもそもいらなかったw
途中で「耳栓なくした」と言う人にあげました。

 

湿布

自分では使わなかったけど、途中で「脚痛い~」という人たちに使ってもらったから、まあ持って行ってよかったのか。

 

スプレータイプの日焼け止め(ボディ用)

歩いている時はずっと長袖UVパーカー着てたので塗るとこなしw

でも、手の甲までカバーする袖で油断してたら、指先がめっちゃ焼けた。ので、途中から薄手の手袋しました(しかしすでに時遅し)。

 

そのほか、軽いからまあいいっちゃーいいんですが、ポケットティッシュもほとんど使わなかった。ウェットティッシュは1パックあると便利。速乾タオルは使ったけど、手ぬぐいだけでも足りた。

 

持ち物については、軽量化や使い勝手のよかったものなどを、もうちょっと詳しく振り返ります。 

カミーノ中に使ったスペインのSIM

*6/8にUP後、いろいろ誤解していたので赤字部分で訂正・補足しております。

 

カミーノ用に、SIMを買うか、アルベルゲのWiFiでしのぐか。

 

せっかく歩き旅に出ているので、SIMなど入れずに、できるだけインターネットから離れて、必要な時だけアルベルゲのWiFi使えばいいや、と、私は最初そう思っていました。実際、そういう環境で歩くカミーノはさらに面白くなりそうだなーと思います。旅の醍醐味は不自由さと偶然性にあり。

 

でも結局、私はマドリードについてすぐSIMを買いに行きました。なぜなら、ほんっとに方向音痴だからですw スマホを使い始めてから、Googleマップ先生に頼りっきりです。あと、時々仕事用のメールチェックをしておかないといけないという事情もありました。

 

ちなみに、たいていのアルベルゲにはWiFiが備わっていますが、WiFiとは名ばかりで、めーっちゃ電波弱くてつながらないことも多々ありました。なので、どうしてもネットにつながないといけないことがある!という状況の方は、SIM仕込んでいったほうが無難だと思います。

 

SIM入れて行ってよかったこと

  • GoogleマップやBuen Caminoアプリがいつでも使える!
  • 宿難民になりそうなとき電話で予約できる(これはでかい)

 

SIM入れて行ってちょっと残念だったこと

 

SIMいるかいらないかは、人によるかと思うのですが、どんなSIM買えばいいかなーと考えている方も多いと思うので、私が使ったSIMについてご紹介します。

 

私はそんなにスマホには詳しくないので、シンプルにスペインでは結構メジャーそうな、Orangeという通信会社のショップに行きました。

 

ちなみにスペイン語ができないので、カミーノ中は英語を使用していました。その視点からOrangeのよかった点と、ちと困った点をまとめます。

 

 OrangeプリペイドSIMのよかったところ

お値段お手頃

Orangeで「SIMくれ」ゆーたら、自動的に渡されたのがこれです。

 

 Orange Go Fly(19.95ユーロ)

  • 30日間4週間有効
  • データ15GB
  • 通話80分間

めっちゃオーバースペックですがw、まあ20ユーロでデータ量を気にせずに4週間使えるならいいかー、と思って素直に買いました。後でネットを見てみると別のプランもあったので、4週間経過した後はGo Walkというプランに切り替えました。

 

 Orange Go Walk (9.95ユーロ)

  • 30日間4週間有効
  • データ5GB
  • 通話20分間

 スマホならこれで十分すぎる。OrangeのSIMを買う方は、最初からこれでよいと思います。

 

 プランはこちら(Orange英語サイト:Pay as you goのタブ)  

わりとどこでもさくさくつながる

地域によってはたまに圏外になりましたが、山の中にいても、たいていつながりました。

 

店員さんが親切だし、てきぱきしてるし、バリバリ英語通じる 

私はマドリードのソルのお店と、ポンフェラーダのお店に行きましたが、どちらのお店でも待たされることなく、店員さんはめっちゃ流ちょうな英語でとても親切に対応してくれました。セッティングから通信状態の確認まで全部おまかせでらっくらくー。

 

EU内はローミングフリーなので、スペイン出ても期限までそのまま使える

ローミングフリーは、Orangeに限らずどこの通信会社にも適用されるはずですが。スマホの設定でローミングONにするのをお忘れなくー(←忘れてて、「スペイン出て使えなくなった!」と焦った人)

  

OrangeプリペイドSIMでちと困った点

SMSでまめにお知らせ来るけど、全部スペイン語(つまり内容わからん)

プロモーションとか更新のお知らせとか来るんですけど、読めません... スペインにいるんだから仕方ないよね...

 

英語サイトあるけど、知りたい情報がスペイン語ページにしかない

 トップアップ用のページは購入時に店員さんに教えてもらっていたけど、具体的に4週間経過後どう更新すればいいのかをサイトで見つけられませんでした(→必要な金額がトップアップされていれば、自動更新されます!)。

トップアップは、このサイトでオンラインで簡単にできます。

 プリペイドプランをオンラインで変更できない(できるかもしれないけどやり方わからん)→SMS送信で変更できます!必要金額をトップアップしたあと、SMSを送信(詳しくは少し下でご紹介するwikiをご参照ください)

 さて、トップアップしたものの、お金を足すだけではプランは変更されません。どうすれば...?プランが切れた翌日、ちょうどポンフェラーダというOrangeのショップがある大きめの街を通るタイミングだったので(よかったー!)、直接お店で更新をお願いしました。トップアップしたけど通信切れた、と言うと、「プランを変更するときは電話で依頼が必要」と言われました(でもどこに...)。

 

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6/9追記

 

その後、Orangeのプラン変更/更新についてTwitterで有用な情報をいただきました!

 

プラン更新

→必要な金額がトップアップされていれば自動更新(確認済み)

→データを使い切るなどして、期限より前に更新したい場合は、トップアップ後にSMSを送信

 

プラン変更

→トップアップしたあと、プラン変更のSMSを送信

 

具体的なSMSコマンドについては、コマンド一覧が掲載されているサイトを教えていただいたのでリンク貼っておきます(2019年6月現在の情報です。コマンドは実際には使って確認まではしておりませんのでご了承ください)。

 

SMSコマンド - ヨーロッパでスマホなら Orange Spain SIM!

 

@nowherejp さん、情報ありがとうございます!

wikiの作者の方もありがとうございます。つかここ見ればOrangeのことみんなわかる!

 

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まあともあれ、お店に行けるならお店でやってもらうのが手っ取り早いし安心。SIMのPINナンバーなど聞かれたのですが、マドリードに置いてきた荷物の中なのでわからず...しかし店員さんは、てきぱきてきぱきっとわざと3回間違えて、リセット→再設定してくれましたw

 

ということで、スペイン語がわからない&SIM事情に明るくない、という方は、とにかくお店に行ってやってもらうのがよいかと思います。あ、切れたらGoogleマップ先生使えなくなるので、Orangeのお店がどの街のどこにあるか、早めに押さえておくとよいかも(ポンフェラーダでOrange求めて彷徨いました...)

 

帰ってきました!


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前の記事の靴が使用前。この写真が使用後。だいぶくたびれて、かかとはめっちゃすり減ってます

マドリードに戻る前に洗ったので、土汚れはだいぶ落ちた)

 

ごぶさたしております。ぶじ、カミーノ・フランス人の道780kmと、フィステーラ、ムシアへと続く道120km、計900kmを43日間かけて完歩しました!

 

フランス人の道

4月18日 サン・ジャン・ピエ・ド・ポーを出発

5月24日 サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着(計37日間)

 

フィステーラ

5月25日 サンティアゴを出発

5月28日 フィステーラに到着(計4日間)

 

ムシア

5月29日 フィステーラを出発

5月30日 ムシアに到着(計2日間)

 

けっこうゆったりペースで進みました。合計43日、

めっちゃくちゃ楽しかったです!

あーーー本当に行ってよかった!

 

これから少しずつ、日記を書き起こして写真とともにアップしていきます。

その前に、まずは装備品の答え合わせや、どんな風に荷物を担いで、どんなペースで歩いて行ったかをご紹介しますね。これから行く方の参考になればよいな。