カミーノ日記2019:スペイン巡礼、フランス人の道780km + 120km

2019年4~5月、カミーノ・デ・サンティアゴ、フランス人の道を歩いてきました。ブログ内の情報はすべて2019年5月~6月時点のものです。

もくじ。

 こちらはフランス人の道のまとめページです。

カテゴリーがカスタマイズできないため、目次として作成しました。

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自己紹介&カミーノに行ったきっかけなど

はじめまして

なぜカミーノに行こうと思ったか

カミーノの1日と、アルベルゲの混みぐあい

 

持ち物

カミーノ持ち物リスト

カミーノ持ち物公開!

荷物はどうだった?装備の振り返り①

装備の振り返り②実際に持って行ったものレビュー

カミーノ中に使ったスペインのSIM

カミーノでけっこう喜ばれる、ホタテの折り紙

 

マドリードからサン・ジャン・ピエ ・ド・ポーまで

【カミーノ前】マドリードに着くなり、スペイン人の親切さに感動

マドリードからSJPPまではどうやって行く?(あと、Renfeの予約はスマホサイトがおすすめ!)

 

サン・ジャン・ピエ ・ド・ポーからサンティアゴ・デ・コンポステーラまで

2019/4/18~5/24

【Day 0】  St. Jean Pied de Port

                  いきなり電車に乗り遅れそうに!そしてバスターミナルどこー?

【Day 1】  St. Jean Pied de Port - Roncesvalles (25.1km)

                  吹っ飛ばされそうな強風!凧気分満喫の1日目

【Day 2】  Roncesvalles - Zuriáin  (- Obanos) (31km)

                  どこまで歩いても宿が... な、ない...

【Day 3】  (Obanos -) Zuriáin - Uterga (29.1km)

                  昨日来た道をやり直し!菜の花畑を越えてペルドン峠へ

【Day 4】  Uterga - Mañeru (11.7km)

                  誰もいない街の、サイコーに居心地のいいアルベルゲ

【Day 5】  Mañeru - Estella (16.7km)

                  紫の花の小枝、アンニュイ美女再び

【Day 6】  Estella - Los Arcos (21.9km)

                   ホタテペンダントと、ワイン味の水と、折り紙教室

【Day 7】  Los Arcos - Logroño (27.8km)

                  晴れと曇りの狭間を歩いて、大雨のバル街でマッシュルーム

【Day 8】  Logroño - Ventosa (18.4km)

                  中庭でひなたぼっこと、摘みたてのミント

【Day 9】  Ventosa - Cirueña (26km)

                  フシギな街のフシギなアルベルゲ

【Day 10】 Cirueña - Grañon (12.5km)

                  泊まりたかったアルベルゲ間違えた...けど結果オーライ

【Day 11】 Grañon - Tosantos (20.5km) 

                  すべての巡礼者の無事を祈る特別な夜

【Day 12】 Tosantos - Agés (23km)

                   起きて、歩いて、食べて、牛さんに挨拶して、宿の女の子と遊んで1日が終わる

【Day 13】 Agés - Burgos (22.5km)

                   やってもた!延々続く、灰色の地獄ロード

【Day 14】 Burgos - Tardajos  (10.6km)

                   朝から晩までおいしいものに当たりまくった半休養日

【Day 15】 Tardajos - Hontanas  (20.9km)

                   真っ青な空と、白い道。びばメセタ!そして地中都市みたいなオンタナス

【Day 16】 Hontanas - Boadilla del Camino  (28.7km)

                   どこまでも続くメセタの白い道をチェコのイケメン兄さんと

【Day 17】Boadilla del Camino - Población de Campos (9km) 

                  フロミスタで黄色い矢印に翻弄され、半個室のかわいいアルベルゲでのんびりの午後

【Day 18】Población - Carrión de los Condes (15.9km)

                「会うべき人」に会えるカミーノ、そして響き渡るソーラン節

【Day 19】Carrión - Terradillos de los Templarios (26.8km)

                  ひたすらまっすぐ!17kmのなんにもナッシングロード(トレーラーカフェはある)!

【Day 20】Terradillos - Bercianos del Real Camino (23.5km)

                  中間地点の街へ!うっかり「カミーノハードモード」を起動

【Day 21】Bercianos - Mansilla de las Mulas (26.7km)

                  ハードモード炸裂!横殴りの風を受けながら13km突き進む

【Day 22】Mansilla - León (18.1km)

                  最後の都会、レオン。風情のある濡れた石畳の道をお散歩

【Day 23】León - Villar de Mazarife (21.8km)

                  誰もいない道。お猫さまに見守られ、黄色い矢印があればどこまでも行ける

【Day 24】Mazarife - Hospital de Orbigo (15km)

                  ひだまりのハンモックと、子犬と、アリシアフィルムカメラ

【Day 25】Hospital de Orbigo - Astorga (17.2km)

                  チョコレートの街アストルガで病院に行った話

【Day 26】Astorga - Rabanal del Camino (20.6km)

                  石造りの建物と坂道の街で、懐かしい人たちにさようなら

【Day 27】Rabanal - Molinaseca  (25.6km)

                  鉄の十字架に煩悩をひとつ置いて来た

【Day 28】Molinaseca - Pieros  (24.9km)

                  ぶどう畑、木漏れ日のハンモック、プルポ、極上ベジタリアンディナーで癒されっぱなしの1日

【Day 29】Pieros - Ruitelan  (26km)

                  青空に無数のひこうき雲、からの、どんより車道。嵐の前の静かな夜

【Day 30】Ruitelan - Fonfría (20.8km)

                  五里霧中の峠越え。何も見えない!からのあったかディナー

【Day 31】Fonfría - Triacastela (8.8km)

                  5月後半なのに雪降ってきた。寒い!今日は無理っす。ラスト100kmの戦略練るっす

【Day 32】Triacastela - Barbadillo (22.4km)

                  ついにサリア到達!巡礼者の街で思わぬ人に遭遇

【Day 33】Barbadillo - Gonzar (26.7km)

                  霧を抜け、牧場を抜け、超豪華寄付制休憩所で休んで、川を渡る

【Day 34】Gonzar - Melide (32km)

                  ガリシアの空は青かった。がしがし歩いてタコの街へ

【Day 35】Melide - Salceda (25.3km)

                  静かなカミーノはいいんだけど、誰にも会わなくなっちゃった

【Day 36】Salceda - Monte do Gozo (24.8km)

                 もう着く... 着いちゃう... 着いてしまう... サンティアゴ目前であえて寸止め

【Day 37】Monte do Gozo - Santiago de Compostela (4.6km)

                 ...着いた。

 

サンティアゴ・デ・コンポステーラからフィステーラまで

5/25~5/28

【Day 38】Santiago - Negreira (21km)

                  かわいい家が並ぶ住宅街、川のせせらぎ、ガリシア家庭料理のローカル食堂

【Day 39】Negreira - Olveiroa (33.4km)

                  絶景の連続!丘を上って、下って、ホームステイ風アルベルゲに行きついた

【Day 40】Olveiroa - Cée (19.7km)

                  ついに大西洋にたどり着いた。そして「セーでシェー友の会」発足

【Day 41】Cée - Fisterra (15.3km)

                  地の果てフィステーラ!カミーノマジックが本気出してきた

 

フィステーラからムシアまで

5/29~5/30

【Day 42】Fisterra - Lires (13.3km)

                  ゴール前夜。無人のオアシスと、どろぼう猫とリレスの夕陽とカラマリフライ

【Day 43】Lires - Muxía (14.3km)

                  旅の終わり

 

 

【Day 43: Lires - Muxía】旅の終わり

2019年5月30日(木)快晴!

 

行程:

リレス 8:00 → ムシア 11:30

移動距離:14.3km

歩数:54439歩

ムシアまで:0km

 

最後の日。

今日もいい天気で、空がすこーんと青い。

空気もパリッとしてる。

今日はリレスを出たらすぐ山道に入り、ムシアに着くまで集落やバルはなさそう。9kmくらいはひたすら上り。

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基本、北に向かっているはずだけど、ときどきぴかーんと太陽が...

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43日間、ひたすら歩くだけの毎日がついに終わるわけだけど、実感も感慨もそんなになかった。ただ、ゴールテープを切るような、わくわく感がある!

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この矢印ひさびさに見たな。

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カミーノを歩き始めてしばらくは、コンポステーラ以降はフィステーラまでは歩いて、ムシアはバスで行こうと思っていた。でも、この道もとてもきれいだから、歩くことにしてよかった。

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ひと山越えて、海が見えてきた。

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こっちの海の色もきれい...

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そして、ついにムシアの標識が出てきた。テンション爆上がりでマルちゃんと大騒ぎ。

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ムシアの街!見えた!着いたーーー(まだやけど)!

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ムシア会いたかったよムシア!

ムシアはフィステーラより素朴で静かな街、と聞いていたので、実はフィステーラより、むしろムシアに来るのを楽しみにしていた。スーさんもムシアが大好きで、2週間くらい滞在したこともあると言っていた。

 

そして、今手元に残ってる写真を見ると、街の中心部の写真をまったく撮っていなかったわけなんだけど(ばかばか)、昔ながらの小さなお店がならぶ細いメインストリートあり、市場あり、小さな港あり、街を見下ろす丘あり、海辺に建つ大きな教会やモニュメントありと、いろんな景色がぎゅっとコンパクトに詰まったすてきな街だった。

 

まずはアルベルゲにチェックイン。コンポステーラで、アイリッシュのピーターにすすめられた宿。偶然にも、マルちゃんも同じアルベルゲを予約していた。

 

【本日のアルベルゲ】 Albergue Bela Muxía 12ユーロ

 

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まだ新しいアルベルゲのようで、なにもかもぴっかぴか。上層階はアパートメントホテルになっているけど、テラスには誰でも上れて、ここから街を一望できる。

 

大きなラウンジとキッチンがあって、キッチンには手作りのスープが「ご自由にどうぞ」状態で置かれている!

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バックパックをまるごと入れられるロッカー付き。

あと、受付のおやっさんがめちゃくちゃ優しい。

「併設のレストランのごはんがめっちゃおいしい!」らしいので食べたかったんだけど、オープンは夏季のみらしく、まだやってなかった...(バル営業のみ)

あーごはん食べたかったな...それが心残り。

 

手洗濯も今日で最後やな...

靴も、あまりに汚いからささっと洗おう。

マメができることもなく、900km快適に歩けたのも君のおかげや。

 

雑用をすませ、一息ついて、マルちゃんとムシアの巡礼証明書をもらいに行く。そして、空っぽのザックと生乾きの靴を持って、丘を登りに行った。

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あの丘に登りまーす。

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着いたーーーー!360度、眺めさいこーーー!

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ちょっと函館山っぽいw

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このために空ザック持ってきたよw

 

マルちゃんとばちばち写真を撮っていたら、ひょっこり、

「あれーーーーミユキさん、マルタさーーーん!」

またもやスーさんが現れたwww

ここで!?ほんと、スーさんとの遭遇率がすごいwww

いいとこで会ったので、ムシア到達記念の「セーでシェー友の会」デュエットをスーさんに撮ってもらったw

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ちょっとポーズ間違えたー...(不覚...)

 3人で丘を降り、ランチを食べに行った。

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このしし唐がめっちゃおいしかった!

全然実感ないけど、もう明日からは歩かないんだな...

 

明日は14時半のバスでサンティアゴに戻る。スーさんはまた数日ムシアに滞在するらしい。マルちゃんは、明日の午前中に、サンティアゴからバレンシアに飛ぶらしく、朝5時(!)にタクシーで戻るらしい。午前中に飛行機乗るのに、当日までムシアにいるとはなんというチャレンジャーw

 

ランチが終わると、マルちゃんは、海辺で「マイ・ストーン」を見つけて座るというので、私はスーさんとお散歩に。

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なんの魚だろ?

特になにがあるわけでもないけど、確かにここで数日のんびりするのいいなあ...

スーさんと街中で別れて、私はまた丘に登ることにした。高いところは飽きないw

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この岩をくぐると、なんかいいことがあるらしいですw くぐってる人が何人もいた。

 

丘の上でぼーっとしていると、今度はアンドレアが、ひと目で「イタリア人!」とわかるおっちゃんと一緒に現れたw

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どこからどう見てもイタリア人www

このおじさん、もうカミーノに54回(!!!)来ているそうで、イタリアのカミーノ界隈ではそこそこ知られている人らしいw

いろんな人がおるなあ...

 

丘を降りるついでにアンドレアと少しお散歩をして、「マイ・ストーン」で夕陽を待っているマルちゃんのところに戻る。

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今日はマルちゃんの「マイ・ストーン」にお邪魔して、一緒に夕陽を見よう。3日連続で「海に落ちる夕陽」を見るなんてなかなかないわ。

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...まだまだ歩けそうだけど、ここでいったん、歩く日々はおしまい。

 

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【Day 42: Fisterra - Lires】ゴール前夜。無人のオアシスと、どろぼう猫とリレスの夕陽とカラマリフライ

2019年5月29日(水)快晴!

 

行程:

フィステーラ 8:00 →  ブクサン → リレス 13:00

移動距離:13.3km

歩数:22421歩

ムシアまで:14.3km

 

8:00、マルちゃんと一緒に出発。

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最終目的地はムシア!

今日は14km先のリレスという村に向かう。フィステーラからムシアは30kmほどなので、本当は1日で一気に歩いて、ムシアで初の連泊をしようと思っていた。でも昨日マルちゃんがこう言った。

「私はリレスで泊まるよ。前にここを歩いたことのある友達が、リレスは夕陽がすごくきれいで、その夕陽を見ながらカラマリフライを食べられるいいレストランがある、って教えてくれたから、そこに行きたくて」

 

...なんですと。聞き捨てならない。

 

「マルちゃん!私もカラマリ食べたい!リレス泊まる!一緒に行っていい?」

「もちろんだよ。そうしよ♪」

 

というわけで、サンセットとカラマリフライのマリアージュにつられて、予定変更。

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今日も上天気です。

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さて、今日も、フィステーラを出ると、リレスまで休憩できるバルはないらしい。フィステーラの隣の街に「ここから先、バルはありませんぜ!」という看板もある。街の最後のバルには、ドリンクのみか、フルブレックファーストしかなかったので、もうちょっと軽めになんか食べられそうな、近くにあるガソリンスタンドのイートインへ。

 

そしてこのスタンドを出るとき、穴だらけになっていた手袋がないことに気づいた。さっき、写真を撮った時にはずして置いてきちゃったかな...

 

ずたぼろになって愛着もわいていて、ムシアまで連れて行きたかったから無念...

「手袋は、きっとフィステーラが気に入って、ここにいたかったんだよ」

とマルちゃんは言った。そうかもね...

 

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森を抜け、丘を越え、小さな集落に出た。お?なんか休憩所らしきものが...

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お犬さまおるな。

寄付制の無人の休憩所だった。無人だけど、生活感がすごいw

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主?

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ロバもおる。

庭の裏の方に、コンポストのトイレもある。ありがたやー。
バナナを1本いただきながら、しばしのんびりしていると、巡礼者の男性が入ってきた。

「うわ、いいところだね。ね、エンパナーダ食べない?昨日買ったんだけど、結構重いから食べてもらえると助かる」

わーい。いただきまーす。

彼はザックからホールのエンパナーダを出してナイフで切り分けてくれた。バナナもひと房出てくるw そら重いわ。

 

彼はイタリア人で、アンドレアと名乗った。彼も気功をやっていたことがあるそうで、マルちゃんと気功談議に花を咲かせている。花が咲きすぎていきなり踊り出すし、ラテンが過ぎるぜスペイン人とイタリア人よ...

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何やってんすかw

アンドレアはムシアまで行くつもりだったけど、昨晩飲みすぎて寝坊したのでw、リレスまでに変更するつもりだとのこと。

 

ということで連れが増えた。

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フランス人の道は一方通行だから巡礼者とすれ違うことはないけど、フィステーラとムシアを結ぶ道は、ときどき巡礼者とすれ違う。また前から1人女性が歩いてきた。

「ブエン・カミー...ノ... テーーーレーーーサーーー!」

「おーまいがー!ミユキー!」

中盤でちょいちょい会っていた、米豪コンビの片割れ、テレサだった。フォンセバドンで会ったのを最後に、全然会わなくなってしまったのに、この山の中ですれ違う?

「ミユキはどこに行っちゃったんだろうねって、コリーンと話してたのよ!サンティアゴで、みんなでディナーに行ったから、呼びたかったんだけど。そういえば連絡先知らなかったって気づいて...」

そうなんだよ、連絡先知らなくてもしょっちゅう会うから、交換するタイミング逃しちゃうんだよ、それでいつのまにか会えなくなっちゃうんだよ。ま、それはそれでありだと思うけど。

 

せっかく会えたので、ここでようやく連絡先を交換し、一緒に写真を撮った。写真を撮ったこともなかったね。この先、またどこかで会うことがあるのかどうかはわからないけど、カミーノで会った人には、最後こう言うことになる。

「またどっかの道で会えるといいね」

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もう海がな...海の色がな...

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いやもう...景色がよすぎる。

2日に分けて、ゆっくり歩くことにしてよかった。

 

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リレス到着ー!

「海に沈む夕陽とカラマリ!」しか思ってなかったから、海辺の街かと思っていたけど、リレスは深い入り江のそのまた奥にある、内陸部分にある村だった。海までは歩いて25分くらい。

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坂道ぐるぐるのかわいい村。

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まずはアルベルゲにチェックイン。

【本日のアルベルゲ】 Albergue As Eiras 12ユーロ

 

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レストラン併設。めっちゃきれいなアルベルゲ。シャワーが、一瞬使い方がわからないくらいモダンw

いつものように洗濯をすませ、さっきテレサが教えてくれた「リレスで食べためちゃくちゃおいしいサンドイッチ」を探しにお出かけ。マルちゃんはまた「マイ・ストーン」を探しに海まで行くので別行動。

 

道が迷路みたいに入り組んでいる村だけど、ちいさいのでお店はすぐみつかった。めっちゃかわいいんですけど!

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かわいいー、し、メニューも豊富!

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きゃー!おしゃれなサンドイッチ来た!黄身とろとろでうまー。

だがしかし!私のこのサンドイッチを狙う悪い子がいる!

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おまえか!

この子、まじで、執拗に食べ物狙ってきますw

 

あー天気いいし静かだし景色いいし空気おいしいしサンドイッチうまいし猫おるし幸せー。

 

このバル最高ですほんと。隣のキャビンは宿泊できる。

Restaurante & Bar A Braña

 

ゆっくりお茶を飲んで、マルちゃんに合流しに海に向かう。

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しばらく浜辺でまったりしたあと、一段高いところにあるレストランへ。周りにはなにもない。ぽつんと、小さなレストランがあるだけ。

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...すんばらしいロケーション...

マルちゃんと出会わなかったら絶対来てない場所。なんとラッキーなのでしょう...

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来たーカラマリ!とツナサラダ!

明日あと15km歩いたら、ついに、ほんとに、このひたすら歩く日々が終わる。最後の夜には最高のシチュエーションやないかこれ...

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クレデンシャル広げてみたりして...

マルちゃんの家族や友達にホタテを折ったり、メッセージを書いたりしながら、夕陽を待った。

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...きれー...

 

がしゃしゃしゃーーーん!!

席を立って、夕陽に気を取られてデジカメでばちばち写真を撮っていたら、私は段差にひっかかり、よろけてつかんだ椅子もろとも、派手にすっころんでしまったw

 

なかなか大きな音を立てたので、バルのおやっさんが飛んできた。

「...怪我はないか?」

とかなんとか(多分)、ちょっとあきれたような顔で私を見つつ、スペイン語でマルちゃんに尋ねている。

すすすみませんお騒がせして。こんな静かできれいな眺めの邪魔して、周りのお客さんも、ごめーーーん!

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暮れるーーーー

楽しかったなー。

 

ほんと楽しかったなー...........

 

 

まだ、明日1日あるけど....................

 

 

なんとも穏やかな時間を過ごし、じゃあ、そろそろ帰ろうかと精算をした。おやっさんに、まとめてお金を払ってくれたマルちゃんが言った。

「私のビールと、ミユキのコーヒーは、お店の人がごちそうしてくれたよ。さっき転んじゃったから、お見舞いだって」

 

...おやっさーーーーーーん (´;ω;`)…!

むちゃすぐらしあーーーーーーーーーーす!!

 

フィステーラとムシア間を歩くなら、ぜひぜひ、リレスで泊まってこのレストランに行ってほしい...

あの夕陽を眺めるためだけでも、リレスに泊まる価値はある。

 

Googleマップにはのってない。けどここです。

Bar Playa Lires

 

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あと1日。あと15km。
 

【Day 41: Cée - Fisterra】地の果てフィステーラ!カミーノマジックが本気出してきた

2019年5月28日(火)快晴!

 

行程:

セー 7:30 → エストルデ → フィステーラ   12:00

移動距離:15.3km

歩数:62080歩(岬往復などもコミ)

フィステーラまで:0km

 

朝7:30、浜辺でマルちゃんと落ち合い、湾沿いにぐるっと街を見渡しながらセーを出る。今日はいい天気で海も青いよ。

 

今日はいよいよ世界の果て、フィステーラへ到達!
ここは人によって呼び方が違って、フィニステーレなん?フィニステーラなん?フィステーラなん?どれなん?と思っていましたが、スペイン語ではフィニステーレ(Finisterre)、ガリシア語ではフィステーラ(Fisterra)なんですね(フィニステーラは両方混じったんかな?)。

ややこしいので私は「フィステーラ」にしましたw

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セーとお隣の街、コルクビョンはつながっていて境目がよくわからない...

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すんごいとこ通るのね...

車道に出たところで、「Cee」というプロップ(違う)が...

あー........ そんなもん用意されたら、やらないわけにはいかないじゃない...

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「セーでシェー」で厄落とし。

 

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岬を突っ切るように少し山の中を歩いて、反対側の海に出た。エストルデという集落。夏はにぎわいそうなリゾートホテルがあったので、レストランで朝ごはん。

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波の音がええ.............

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私はパン・コン・トマテ、マルちゃんはプラスハモン!

この景色を眺めながら朝ごはん...最高っす。
Restaurante Playa de Estorde

 

そしてまた山道。

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さっきごはん食べたホテル方面を振り返る。

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もっと青い海へ!

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あーれーがー!フィステーラじゃない?
見えたー!世界の果て!

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ルートは右の道だけど、浜を突っ切れる!当然浜を行くよね。

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水の色が!きれい!ちょー気持ちいいーーー!

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靴脱いじゃうマルタさん。

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そのまま歩き出す。

「どうかした?」

浜辺を歩いていると、マルちゃんが突然私を気遣うように声をかけてきた。

「?どうもしないよ。なんで?」

「ならいいけど。なんか、ちょっと難しい顔していたから、なにかあったのかと思って」

あら、眉間にしわ寄せてた?.....うん、実は、ちょっと考え事をしていたんだ。

「セーでシェー」のことを、マルちゃんにどう説明しようかと思ってね...

 

私はフィステーラの美しい浜辺で、マルちゃんにスマホでイヤミの画像を見せ、「セー!」と「シェー!」を連呼しながらどうにか説明を試みた。

「...というわけなのよ。あのアホポーズのこと、わかってもらえた?

「うん。わかったよ」

マルちゃんはにっこり笑った。

会長、「セーでシェー友の会」のこと、説明責任果たしました。

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フィステーラ側に着いた!

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青い... 青い青い青いよぅ!

着いたー着いた着いたフィステーラに!着いたー!
まずは荷物置いて、ランチ食べて、それから岬に行こう!

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今日も私はアルベルゲを予約していなかったけど、マルタさんが予約したアルベルゲについて行き、無事ベッド確保。

 

【本日のアルベルゲ】Albergue Cabo da Vila 12ユーロ

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大きなアルベルゲで、大部屋だけど部屋の中が小さな区画に分けられているのでプライベート感あり。清潔だし、大きなリビングルームもある。洗濯は屋上に干すスタイル。

 

洗濯をすませ、一息ついて、港方面にランチを食べに行った。海に面してレストランが何軒も並んでいる。似たような感じだからどこに入るか迷ったけど、端っこのほうのお店へ。

 

前菜にお魚スープ、メインは、私はいつものように肉!マルちゃんは目玉焼きをチョイス。...メヌーに、よくメインとして目玉焼きがあるけど、肉、魚も選べるのに、目玉焼きは頼まないよなー、と貧乏性な私は思ってしまうのだけど、やっぱスペイン人はたまご、頼むのね...

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前菜のスープを食べながら、ふと前方に見える隣のレストランで、食事をしているグループのテーブルの横に立ち、話をしている女性が目に入った。...あれ?あの...青いバンダナ... ユニクロのUVパーカー...

 

レネーーーーーー!

思わず立ち上がって駆け寄った。
「おーーーーーーまい、ぐーーーーっねす!」

アストルガで松葉杖をついていたレネーだった。その後は一度も会っていなかったけど、もう松葉杖ついてない!

「どうにかサンティアゴに着いたよ!まさか、ここで会うとはね!いろいろ話したいことはあるけど、私はバスツアーで来てるから時間なくて、もうバス停に行かなきゃいけないんだ」

とりあえず写真撮ろうよ!ということであわただしくレネーと記念写真を撮って、またどこかで会おうね、ボストンに遊びに来てよ、とかなんとか話して、見送った。

 

サリア以降、全然知った顔に会わなくなっていたので、ひさしぶりにレネーに会えて嬉しかった。ここにきてピンポイントで同じ場所にいたのも偶然のたまものだけど、もし、私が、マルちゃん側の席に座っていたら、レネーは後ろにいたから気づかず、すれ違っていただろう。これがカミーノマジックか...

 

 

巡礼事務所でフィステーラの巡礼証明書をもらい、いよいよフィステーラ岬へ。マルちゃんは、夕陽を見たいからもう少し後で行くということで、ひとりで向かう。

 

岬の灯台までは街から3.2km。結構ある。もちろん歩いて行くw

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行きはずっと上り。

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あと300m。

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着いた...

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ゼロポイント。

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昔はこの岬で、巡礼中に着ていた服を燃やしたそうな。今は火気厳禁。

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スイッチオフ。もうただほけーーーーっと海を眺めるモードに入った。

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思えば遠くへ来たもんだ...

ちょっとずつ場所を変えながら、ほけーっと海を眺めていたら、

「おーーーーー!ミユキさん!ひさしぶり!」

出た!スーさんw

コンポステーラ以来だけど、ほんっとスーさんにはよく会うw

 

日が沈むのは20時を回ってからだから、一度街に戻ろうかなと思っていたけど、結構距離もあるし、スーさんが「なにか食べよう!」というので、灯台にあるレストランでごはんを食べることにした。

 

ホテルのレストランだからおっされー。

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そりゃシーフードだよね。

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ホタテ食べないとね!

カミーノ中いちばんゴージャスなごはん食べちゃったわ。ひとりでは入らなかっただろうから、スーさんに誘ってもらってよかった。

そうこうしているうちに、マルちゃんも岬に着いた。マルちゃんはいつも「マイ・ストーン」という、自分のお気に入りの岩を見つけて、そこに長い間ずっと座る。岬でもすでに「マイ・ストーン」を見つけたというので、私は別の場所で夕陽を待つ。

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夕陽待ちの人々。

少し離れたところに、手を振っているカップルがいた。ん?こっちに向かって手を振ってる?ん?知ってる人?じっと目を凝らすと

ルーーーシーーーとミラーーーン!

ロス・アルコスで一緒に折り紙をしたチェコカップルだった。ミランに最後に会ったのは、レオンの次のマサリフェだったから、めっちゃひさしぶり!さっきのレネーといい、なんなん今日?伏線回収か?

 

ミランが折ってくれた小舟を持っていたので、それを持ってまたここで記念撮影。いやー、カミーノマジックって、あるのね...

 

そうこうしているうちに、日が沈んでいく...

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ああ、ここまで無事歩いてこられて、幸せ...

 

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マルちゃんとスーさんと合流して、一緒に街に戻ろう。

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きっと明日もいい日だ。

 

【Day 40: Olveiroa - Cée 】ついに大西洋にたどり着いた。そして「セーでシェー友の会」発足

2019年5月27日(月)曇り→霧雨→晴れ

 

行程:

オルベイロア 7:30 → セー 13:00

移動距離:19.4km

歩数:49856歩

フィステーラまで:15km!

 

 朝。ホームステイアルベルゲで朝ごはんをいただいて、7:30に外に出る。車道を5分ほど歩くと、オルベイロアの街に着いた。

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アルベルゲまでマルちゃんを迎えに行って、一緒に歩き出す。ここからフィステーラやムシアまではそれぞれ30kmちょいなので、一気に行く人も多いけど、私もマルちゃんも、15kmほど先のセーと言う街で一泊する予定。

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今朝はだいぶどんより... 今日は、大西洋に到達する日なので、できれば青い海が見たかったな。でも、これが本来の、雨がちなガリシアのお天気なのかも。きっと今までが出来杉くん。

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霧雨が降ってきた。

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昨日は小さな村をいくつも通ったけど、オルベイロアから先は村やバルがほとんどなくなる。今日も、ムシアとの分岐点を超えたら、セーに着くまで15kmほどなーんにもない道を行くことになる。

 

マルちゃんがフィステーラ~ムシアの道についてのガイドをプリントアウトしていたからそれがわかったけど、私はなーんも調べていなかったので、あやうくバルをスルーして、なんにもナッシングロードトラップにはまるところだった!危ない危ない。

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うっすら晴れてきた。

そして...

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うーーーーーみーーーーー!

あーーーついにスペイン横断して、大西洋までたどり着いた!

こーれーはー、テンション上がる!


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街も見えてきたー!前を行くご夫婦もおおはしゃぎ。

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この坂を下ったら今日泊まるセー。

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アルベルゲに行く前に、マルちゃんはバルで休憩していくという。私はまだアルベルゲの予約をしていなかったので、一足先にベッドを確保しにいくことにした。マルちゃんが予約しているアルベルゲを教えてもらい、行ってみると、まさかのコンプレート。ひゃー、ここでまた満室の憂き目に遭うとは。もうひとつあるアルベルゲに行くと、こちらもほぼ予約でいっぱいで、運よく最後のベッドを確保できた。あぶなーーーい!


【本日のアルベルゲ】Albergue Moreira 12ユーロ
 

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海を臨む絶好のロケーション!

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オーシャンビューです。

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部屋もめっちゃきれい。

洗濯をして、街ぶらに。

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海辺の街は雰囲気が明るい。かるーくランチを食べようと、中心部に行ってみると、ガラス張りのおしゃれバルがあった。

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こじゃれカラマリサンド。おいしい!

As Baleas Tapas & Cañas

 

カフェでまったりしながらマルちゃんとメッセで連絡を取ると、海辺で座っているというので合流。

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彼女は毎日かなり長めのメディテーションタイムを取るので、ディナーの約束だけしてあとで落ち合うことにした。...でもその前に、ひとつお願いがありますねん。

 

というのも...

昨日Twitterでこんなつぶやきを見てしもうたから...

 

 

カミーノを歩いたことがあって、来る前にいろいろ話を聞かせていただいた方のツイート。

...タイミング的に、これ絶対私にゆーとるよな?

 

...スルーできない...

 

「マルちゃん、私今からめっちゃアホーなポーズするから、写真撮ってもらっていい?」

「うん、もちろん」

 

私は多くを説明せず、セーの海に向かってシェーを決めた。

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ここに「セーでシェーで友の会」が発足したのであった。

 

 

...え?そうなん...?

 

セーの街は静かに暮れて行った。

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【Day 39: Negreira - Olveiroa 】絶景の連続!丘を上って、下って、ホームステイ風アルベルゲに行きついた

2019年5月26日(日)快晴!

 
 
 
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Camino Day 39 Going up, up, up and looking back... It pays off! 登る、登る、登る...振り返ればこの景色。 #camino #fisterra #buencamino

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行程:

ネグレイラ 7:00 → ビラセリオ 10:00 → サンタ・マリーニャ 13:00 → ポンテ・オルベイロア 15:30 → オルベイロア 16:00

移動距離:33.4km

歩数:87292歩ってなってたけどたぶん計測ミス

フィステーラまで:35km

 

朝、外に出てみると少しどんより。

今日はこれまでの最長距離、33.4km歩く。フィステーラまでの道はアップダウンもそこそこあるので、気合入れて行こう。

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 ネグレイラの街の出口で写真を撮っていると、後ろからコツコツというスティックの音がして、私のすぐ後ろで止まった。振り返ると、昨日隣のベッドにいた小柄な女性がいた。そして

「私も写真撮ろっと」

スマホを構える。「あれ、隣のベッドにいたよね」「そうそう」となんとなく話を始め、なんとなく一緒に歩き出す。

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彼女の名前はマルタ。トレドに住んでいて、2週間ほどの休暇を取り、1週間ほどでコンポステーラからフィステーラ、ムシアまで歩く予定という。そしてその後はバレンシアへ行くそうな。ちなみに、フランス人の道はじめ、コンポステーラまでのカミーノは歩いたことはないらしい。

「チグンをやってるんだ」

「チグン?」チグンてなんだ?

スマホでスペルを入れてもらうと、Qi gong、気功のことだった。

メディテーションをしたり、東洋文化に興味があるみたい。

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マルちゃんとは歩くペースが一緒だったので、そのまましゃべったり、黙ったりしながら一緒に進んだ。木陰にある涼しげな小川を通りかかったときに、「少し足を冷やしていくね」と言うので、いったん別れたものの、そのあとまた合流。

 

ということで、ここから写真のほとんどにマルちゃんが入りますw

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サンタ・マリーニャという村に入ると、Casa Pepaというバルがあった。

「あ!私、ここに寄っていく。Pepaって、ママの名前と一緒だから!」とマルちゃんがいうので、私も一緒にお昼休憩をすることにした。

 

さっそくお母さんにビデオ通話をかけて、「見てみてこのバル!」と報告をしているw

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スペイン人は話好きな人が多く、マルちゃんもほかの巡礼者やお店の人と、早口で長々とマシンガントークをするけれど、本人曰く

「私はちょっと変わったスペイン人なのかも。友達と飲みに行ったりするのは大好きだけど、ひとりでいる時間がすごく大事だし、喋りたくないときもある」

だそうだ。

 

今日も空が青いぜー!

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木の杖いいなー。

 

昨日もアップダウンが結構激しかったけど、今日もなにげに上ったり下ったり。

でもその分、よい景色が望めます。

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湖見えた!ダム湖らしい。青い!

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あーーーーー暑いけど気持ちいい!

高いとこ来ると、世界征服感あっていいわw

 

上って、下りて、しばらく進むと、またも目の前に小さな丘が見えてきた。

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おーーーこれも上るのか?と思ったら、ここは上らず、手前で左に折れるw(確かそうだった気が...)

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牧場もあり。

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だんだん湖に近づいてきた。

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めっちゃ水のきれいな川に、腰あたりまでどっぷりはまって釣りしてはる。

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そしてまた牧場。

よき!フランス人の道とまたちょっと雰囲気違って、こっちの道もよき!

今日は結構距離も長かったし、アップダウンもあったけど、景色はどんどん変わるし、昨日と違ってバルもちょいちょいあったし、マルちゃんときゃっきゃしながら歩いたので全然長く感じなかった。

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そろそろオルベイロア。私は今日はアルベルゲの予約をしていなかったけど、昨日Googleマップで、オルベイロアの手前に少し気になる宿を見つけていた。アルベルゲリストには載っていないけど、最近泊まったらしい人の口コミはあったので、もし開いていたらそこにしようかなと思っていて、ピンしておいた。

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どうもこれみたい。

...普通の家っぽいけど、一応小さく「Albergue」と看板は出ている。でもやってるんだかやっていないんだかわからず、街はずれなので周囲にはお店やバルなど一切ない。

 

ドアは閉まっているし、どうしよう、覗いてみようかな、と思っていたら、マルちゃんが「訊いてみようよ」とドアをノックしてくれた。

 

なかからおばあさんが出てきて、マルちゃんとスペイン語で話をしている。

「やってるみたいだよ。レストランじゃないけど、10ユーロで夕食は出せるって言ってる」

あ、じゃあ、せっかくなので泊まりますー。

マルちゃんはすでに街なかのアルベルゲを予約しているので、ここでお別れ。どちらからともなく、「明日はどうする?」という話になって、私が明日、マルちゃんの泊まっているアルベルゲまで迎えに行くことになった。

アスタマニャーナ!

 

で、アルベルゲですが、完全に普通の家だったwww

ホームステイさせてもらう感じ。

でも、ちゃんとスタンプはあって、押してもらいました。

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庭に羊さんがいた。

【本日のアルベルゲ】O Peregrino 10ユーロ

 

ほんとに家w

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ホームステイです。

この日は、宿泊客は私1人だった。バスルームは一応2つあるけど、どっちも家庭用のだし、ごはんを食べるリビングルームも、お孫さんのおもちゃとかいっぱいおいてあって生活感たっぷり。とはいえ、ご家族とは顔を合せなかったし(孫娘にはちょっとだけ会ったけど)、ごはんを一緒に食べたりするわけではない。

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ごはんは前菜、メイン、ヨーグルトのデザートのメヌー形式だけど、おばあちゃんが作ってくれるリアル家庭料理。おいしかった!

 

おうちに泊まれる、一風変わったアルベルゲなのでw、ここおすすめ。

 

【Day 38: Santiago de Compostela - Negreira 】かわいい家が並ぶ住宅街、川のせせらぎ、ガリシア家庭料理のローカル食堂

2019年5月25日(土) 晴れ

 

行程:

サンティアゴ・デ・コンポステーラ 7:30 → ポンテ・マセイラ 13:00 → ネグレイラ 14:30

移動距離:21km

歩数:33755歩

フィステーラまで:68.4km

 

さー!行くぜ地の果てフィステーラ!フィステーラまでは89.4kmの道のり。

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いったん大聖堂とお別れ。また戻ってきます!

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広場から階段を下りて、この道をまっすぐ。

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右に続く道には巡礼事務所。まだオープン前なのにすでにこの行列。

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これからモホンに表示されるのは、フィステーラまたはムシアまでの距離。60kmくらい先までは同じ道で、そこから南のフィステーラ行きと、北のムシア行きの道に分かれる。

 

モンテ・ド・ゴゾからサンティアゴにアプローチする道はずっと市街地だったけど、フィステーラ側は、すぐに林と、緑いっぱいの住宅地を交互に抜けていく道になる。サンティアゴ方面を振り返ると...

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遠くに大聖堂のシルエット。

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がんがん行くよし。

大きなお屋敷や、別荘みたいなかわいらしい家が並ぶ道が続く。

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家はたくさんあるし、小さな街を結ぶ路線バスの走る車道をときどき歩いたりするけど、人影はなく、そしてバルが全然出てこない。そろそろトイレ行きたいんだけど...

 

サインティアゴ以降、バルがこんなにないとは想定外だった!バルまだっすかー?

 

2時間くらい歩いて、ようやくベーカリーカフェみたいなお店があった!おおおおうオアシス... 限界に近かったよもうw

 

フィステーラ(またはムシア)に行く方... ここまでバルないですよー...

Meson Alto Do Vento

 

さ、では落ち着いたところで、また歩き出します。

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また2時間くらい歩いていると、石橋が見えてきた。

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あらーすてき。せっかくだから水場に降りてみる。

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水の音に癒されるーーー。

この橋のたもとに、手作り感あふれるバルがあったので、コーラを買って、川を眺めながら休憩。コンポストのお手洗いもあって、お兄さんに言えばカギを貸してもらえる。

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橋を渡りまーす。

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日焼け防止の手袋は、トレッキングポールを持っているからか、手のひら側はもうぼろぼろ。でも、スマホ触るときにすぐ人差し指出せるからこれはこれで便利w

 

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その後1時間も歩かないうちに、ネグレイラに着いた。ピーターにすすめられたアルベルゲを目指したものの、今日はクローズしているようだった。残念。ネグレイラはそこそこ大きな街で、しばらく街をさまよったあと、目についたアルベルゲにチェックイン。...ネグレイラの写真全然撮ってなかった...

 

【本日のアルベルゲ】 Albergue San José 12ユーロ

 

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メインストリートから1本入った、静かな区画にあるアルベルゲ。広大な庭と大きなキッチンがあり、きれいで共有スペースも広い。

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お昼はアルベルゲの庭でカラマリサンド。

洗濯をして、庭でのんびりしたり、街歩きに行ってお茶をしたり。今日は街のレストランにごはんを食べに行こうと、20時ごろアルベルゲを出た。カジュアルで、地元の人でにぎわっているレストランがあったので入る。フレンドリーなおばちゃんが席に案内してくれて、おすすめの料理も教えてくれた。

 

私が入ったときは比較的すいていたけど、その後どんどん人が入ってきた。知らなかったけど、その日は、サッカーの国王杯(コパ・デル・レイ)がある日だった。...ギリ席確保できてよかった。

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全員TVのほうを向く。

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名前忘れちゃったけど、これをすすめられた。ビーフとマッシュルームの煮込みに、ごはん。ごはんうれしーごはん!めっちゃおいしかったー!

 

そしてデザートのコーヒーフランが、いままで食べたフランのなかで一番おいしかった!これでメヌー8.5ユーロ。安いー!

Café Bar Imperial

 

宿に帰ると、すでに眠っている人もいたので静かにベッドまで戻る。寝る支度をするために枕元にあるライトをつけると、思ったより明るくなった。まずい、と思ってとっさに隣のベッドに目をやると、くりくりの大きな瞳の女性と目が合った。

「(明るくして)ごめん!」とささやき声で謝ると、彼女は「大丈夫だよ」とにっこり笑った。

 

それが、そのあとムシアまで一緒に歩いたマルちゃんとの出会いだった。