カミーノ日記2019:スペイン巡礼、フランス人の道780km + 120km

2019年4~5月、カミーノ・デ・サンティアゴ、フランス人の道を歩いてきました。

【Day 10: Cirueña→Grañon】泊まりたかったアルベルゲ間違えた...けど結果オーライ

2019年4月27日(土)晴れ

 

 

行程:

シルエーニャ 8:00→サント・ドミンゴ 12:30→グラニョン 14:30

移動距離:12.5km

歩数:23959歩

サンティアゴまで:556km

 

個室だったこともあり、途中で起きることもなくぐっすり。 

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今日はグラニョンまで、13km弱だけ歩く予定。グラニョンには、宿泊者みんなで夕食を作って、教会の屋根裏で寝るアルベルゲがあるというので、そこに泊まるつもりだった。 

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シルエーニャはほんとフシギな街だったな...

次の街、サント・ドミンゴまでは、麦畑の中をゆるやかに下っていく気持ちのよい一本道。

 

1時間もたたずにサント・ドミンゴに着いた。まあまあ大きめの街。朝ごはんを食べようとバルに入ったら、前に道で会ったオランダ人女性(娘さんが同時期に熊野古道を歩いているという)クリステルと、よく顔を合わせるNZのポーラ&アラン夫妻がいたので、朝ごはんにまぜてもらう。

 

クリステルは今日がお誕生日というので、ホタテ折り紙に「お誕生日おめでとう」と書いて渡した。

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カフェを出てちょこっと街を歩いていると、街の広場にわらわらと人が。  

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 なんかのお祭りなのかな?広場で楽団が音楽を演奏したあと、人々がぞろぞろと教会のほうに歩いて行くので、なんとなくついて行った。ミサが始まるようで、なかに入れてもらえるみたいだったので、入り口にバックパックを置いて中に入った。初めてのミサ参加。

 

大きな教会で、なかなかの数の人がいた。そういえば、ここの教会では中でニワトリを飼っているってなんかで読んだ。周囲を見回すと、だいぶ上の方に壁をくりぬいたケージがあって、いた!ニワトリ。

 

ミサは1時間以上続いた。今日はちょっとしか歩かない日だったのでちょうどよかったな。

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 お昼代わりにピンチョをひとつつまんで、グラニョンに向かう。 グラニョンのアルベルゲは人気があるみたいなので早めに着きたかったのに、結構サント・ドミンゴで時間をつぶしてしまった。

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 途中で、ベントーサのアルベルゲでサンドイッチを分けてくれたフレンチカナディアンのルーシーと、アメリカから来ているという男性3人組に会ったので、グラニョンまで一緒に歩いた。アメリカトリオのひとりは、もう何度もカミーノに来ているという。1回2回じゃなくて、めっちゃリピートしている人も結構いる。

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 グラニョンに到着。街の人がいたので、「ドナティーボのアルベルゲはどこですか?」と訊いてみると、ここをまっすぐだよ、と言われた。そのまま道を進むと、確かに、Donativoと書かれたアルベルゲがあった。

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ん?なんか教会っぽくないけど、でも寄付制って書いてあるしな、とルーシーと一緒にチェックイン。

 

オスピタレロはイタリア人で、説明を聞いていると、ごはんはオスピタレロが作ってくれるという。ん?宿泊者で作るんじゃないの?と思いつつ、2階に上がると、カラフルなベッドがたくさん置かれたベッドルームがあった。

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 おお、平ベッドだしなんかかわいい...

しかもまだほとんど空いてる。

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 一番奥まったところに、ちょっと隔離された感じのスペースがあったので、ここのベッドを確保。かなり居心地よさげ。

 

お隣には、ボーイッシュな感じがかっこいい、スウェーデン人女子のエマちゃんがやって来た。昨晩、シルエーニャでは彼氏っぽい男子と一緒だったけど、今日は一人?まあ、あまりつっこまず、「ディナーはなんだろうね、イタリア人が作ってくれるなら、きっとおいしいよ。期待しちゃうよね!」とごはんで盛り上がる。

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 ビューもあるし!

 

そのあと街を歩いていると、本来泊まろうと思っていたアルベルゲは、教会の裏っかわに入り口がある別の寄付制だったことが判明。

 

ごはんづくりはできなかったけど、こっちのアルベルゲも、地下にあるすてきな食堂で、みんなで食卓を囲む楽しい時間を過ごせた。メニューはレンズ豆のスープ、ベイクドポテト、サラダにパン。量もたっぷり。これまた、エステージャ以来あちこちのアルベルゲで会う、ご陽気ケベッコワ3人衆とまたもや再会。

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このご陽気ケベッコワ3人衆は、年配の女性1人に男性2人という、元ドリカムもしくは現いきものがかり的編成。ほぼフランス語しか通じないので、あまりお話はできないのだけど、いつもにこにことしていて、3人で楽しそうに会話しているので、なんだか、いると「あ、今日も無事着いた」と安心できる存在。変な言い方だけど、庭によく置いてある陶器の小人を見つけたみたいな。なんか、滞在する街やアルベルゲが不思議とかぶるのよねw

 

 【本日のアルベルゲ】La Casa de las Sonrisas 寄付制

 

ご覧のとおり、レンガの壁やピンクのシーツがかわいいアルベルゲ。ごはんはオスピタレロが作ってくれるので、後片付けのみ宿泊者がする。ベッドルームは大部屋だけど入り組んだ造りでちょっとしたプライベート感もあるし、ほとんどが平ベッドだし、建物自体が雰囲気のある建物でかなり居心地よし。間違って泊まったけど、こっちのアルベルゲもよかった!

【Day 9: Ventosa→Cirueña】フシギな街のフシギなアルベルゲ

2019年4月26日(金)晴れ。今日も吹きすさぶ強風

 

 

 行程:

ベントーサ 8:15→ナヘラ 10:30→アソフラ 13:00→シルエーニャ 15:30

移動距離:26km

歩数:42048歩

サンティアゴまで:569km

 

朝起きてみると、下のベッドで寝ていたアヤさんはすでにいなかった。私は今日もゆっくりスタート。洗面所で歯を磨いていると、これまで何度か顔を合わせていたドイツっ娘のパトリシアに、「宿を出てすぐのところにあるバルで、一緒に朝ごはんを食べていかない?」と話しかけられた。生真面目そうな、とても礼儀正しい女の子。彼女は、リタイア後にご夫婦で世界半周に出ている、ニュージーランド人のご夫妻と一緒に歩いている。明るくて話好きなポーラと、マイペースなアラン。このご夫婦には4日めのウテルガで出会った。アランは最初は元気いっぱいだったけど、ちょっと疲れがたまってきている模様...

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るーるるるっるー♪今日もいい天気♪

バルを出て、少しの間パトリシアと一緒に歩く。もうすぐ、パトリシアのボーイフレンドもドイツからやってきて、SJPPから歩き始めるという。

「だから、できるだけ早く進まなきゃと思ってるの。追いつかれないように」

真剣な顔で、パトリシアはそう言った。ん?一緒に歩くんじゃないんかい?

「ううん。私はね、彼から逃げなくちゃいけないの」

冗談なのか、本気なのか、パトリシアの表情からは読み取れなかった。

 

途中でパトリシアと別れて、ひとりで歩く。今日も風が強い。空は真っ青で、だだっ広い麦畑に白い道が一本ずっと続くこの景色の中を、風にびゅーびゅー吹かれながらひとりでもくもくと歩いていると、どういうわけか、なんともいえない幸せな気持ちになる。

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ちっちゃいハート発見。

 1時間ほど歩くと、ナヘラの街が見えてきた。赤土の丘が街のそばに迫っていて、建物もカラフル。

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山肌の地層がおもろいナヘラ。

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けっこうしっかり朝ごはんを食べたけど、甘いものが食べたくなったので、ベーカリーでナポレターナ(巨大チョコクロ)とオレンジジュースとコーヒーで2回目のあさごはん。このナポレターナ、時折めっちゃ食べたくなるのですが、お店によってかなり当たり外れがある。ここのはまあまあ。

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オレンジジュースでビタミン補給。ぜんぶで2.7ユーロ。

 ナヘラを出たら、次の街アソフラまでまた5kmほど。

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あと581km。

 荒野の途中に、アソフラは忽然と現れた。

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なんとなく西部劇の舞台っぽい。

 なーーーんにもないし、人もいない。道1本で終わりの、ほんとに小さな村。観光では絶対来ないようなこういう村を抜けていくの、楽しいな。

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今日はアソフラからぐーっと丘を登ったところにある、シルエーニャという街で泊まるつもり。登りと言っても10kmで200mほど上がるだけなので、特に坂道という感覚はない。

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オブジェあったからそろそろシルエーニャ。

ナヘラもアソフラも、古い街の趣があったので、シルエーニャもそんな感じかなと思っていたら、なんだか急に近代的なゴルフ場が現れた。ゴルフ場を通過すると、比較的新しい集合住宅がたくさん建ち並んでいる。山を切り拓いて作った日本のニュータウンに雰囲気が似てる。

 

お?なんだこの街...なんか今までの街とは違う...

 

異様なのは、そんな新しく近代的な街なのに、人の姿がなく、生活感もないところ。店らしきものも全然ない。地図をみると、人口は100人とある。こんなに家だらけなのに、人口100人てどういうこと?ここは、もしかして、ゴーストタウン...?

 

頭ハテナになりながら、アルベルゲを目指して歩いていると、前方にNZご夫妻のだんなさん、アランの姿があった。奥さんのポーラはいない。彼らは荷物運びサービスを使っているので、小さなリュックだけで歩いているけど、明らかに疲労の色が濃い。追いついて、ちょっとの間一緒に歩いたけど、ゆっくり歩きたいから先に行ってくれと言うので、先に行くことにした。だいぶお疲れだけど大丈夫かな... ま、もう街の中だから、もうちょっとだけ頑張って。

 

シルエーニャにアルベルゲは2つある。新しいほうに泊まろうと思っていたけど、もういっぱいだったのでもうひとつのほうへ。このアルベルゲ、レビューを読むとなかなかクセのあるアルベルゲらしい。向かう途中で、もうチェックインをすませて街歩きしているアヤさんに再会したので、どんなアルベルゲかきいてみると、

「えー、ぜんぜんオッケーですよ!平ベッドの3人部屋だし」

 

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モダンな街と一線を画す、手作り感あふれたアルベルゲ


玄関を入ると、ひげもじゃの山男風のオスピタレロが出迎えてくれた。中は手作りの山小屋風。キッチンはいろいろなもので雑然としていて、生活感あふれまくり。ゴーストタウン的な街とのギャップがすごい。店やレストランがまったく見当たらないので、オスピタレロの手作りディナーを予約。

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アルベルゲ所属の犬。自由!

ポーラとパトリシアがいたので、さっきアランをみかけたことを報告。ご夫妻はたぶん70代くらいだから、疲れもたまってくるよね。ポーラはまだまだ元気そうだけど。

 

平ベッドのある3人部屋に通されて、1階で手洗濯をしていると、オスピタレロが突然、血相変えて「ミユキ!ちょっと来てくれ!」と現れた。なに?なになに?なんか怒ってる?私なんかした?急いで部屋に上がっていくのでついていくと、荷物をまとめてすぐ部屋を移ってくれ!という。

 

なんかよくわからんが、荷物をひっつかんで案内された部屋の扉をあけると、

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個室ーーー!

どうやら、男性の2人連れが来たので、私をほかの部屋に移してくれたらしい。うわこれめっちゃラッキーやん!オスピタレロ、怖い顔でずんずん来るから、なんかやらかしたかと思ったよー!

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部屋からの眺めもいいよー

ディナーには、顔なじみのメンバーがそろった。仏紳士のジェラード、NZ夫妻のアランとポーラ、ドイツっ娘のパトリシア、アヤさん、前日ミントティーをふるまってくれたUKファミリー、それにここで初めて会ったポルトガル人のシルヴィア、ドイツ女性のマリアンヌなどなど。

ディナーはよくあるペレグリーノメニューとは違って、クスクス入りシチューとパン、ヨーグルトと手作りのいちじくジャム、それに、山のように盛られた殻付きのくるみ。くるみ割り器をみんなで回しながら、ぱきぱきくるみを割りまくる。なんかおもろー。

 

 まだ、NZ夫妻とパトリシアにはホタテの折り紙をあげていなかったので、ここで渡すと、パトリシアはとても大切そうに貴重品入れにしまってくれた。前日のベントーサとここで配りまくったので、そろそろ在庫不足。デスク付きの個室に泊まれるので、この日は夜更かしして、精力的にホタテを製造した。

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ここで大量に製造。

【本日のアルベルゲ】Hostel Virgen de Guadalupe 9ユーロ

 

ひげもじゃで強面のオスピタレロ、個性的なブルーの外観、モノと生活感があふれたリビング。最近増えている、こぎれいで機能的なアルベルゲとは違い、万人ウケするアルベルゲではない。Google mapsのレビューを見ても、最高!から最悪!まで、泊まる人によって評価はさまざま。部屋は平ベッドの3人部屋で、建物全体が手作りっぽく、よくも悪くも雑然としている。

 

オスピタレロの作ってくれるディナーは、武骨で素朴な男の手料理!という感じ。ホームメイドのパンに、クスクス入りのシチューというメニューで、ハイジの夕食みたい。ヘルシーでやさしい味で、特にパンはとてもおいしかった!デザートは、殻付きのくるみが山盛り。手作りのいちじくジャムも甘さ控えめで美味。

 

一風変わった雰囲気が好きな人にはおすすめ!ただし、洗練されている感はゼロなので、きれい好きなかたにはあまりおすすめできないw 私はけっこう好きだし、かなり印象に残っているアルベルゲ。

【Day 8: Logroño→Ventosa】中庭でひなたぼっこと、摘みたてのミント

2019年4月25日(木)晴れ。風強し!そしてにわか雨、からのまた晴れ。

 

 

行程:

ログローニョ 8:10→ナバレッテ→ベントーサ 13:00

移動距離:18.4km

歩数:32012歩

サンティアゴまで:594km(600km切った!)

 

今日は朝ごはんつきなので、アルベルゲ2階の共有スペースでゆっくりパンなどいただく。いつもは朝早く出かけるアヤさんも、まだテーブルにいた。隣どうしで朝ごはんを食べていると、近くに座っていたスペイン人女性が「あなたたちは日本人?日本人なら、温泉は好きでしょ?」と、スペイン各地の温泉地をいろいろ教えてくれた。そんなこんなで今日もゆっくりスタートになり、アヤさんと一緒にアルベルゲを出た。

 

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手書き温泉地図

日本語でべらべらしゃべりながら歩けるの楽しい。アヤさんは会社員ながら、長期休みが取れるので、SJPPからサンティアゴまで行く予定だそう。シベリア鉄道で旅行したこともあるとのことで、聞いていたらめっちゃ乗ってみたくなった!あと、私たちふたりとも、高橋由香利さんの「トルコで私も考えた」という漫画のファンで、神戸にあった高橋さんのトルコ料理屋の話で盛り上がったり(現在はもう閉店しています)。女子トーク

 

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写真撮りあいっこも楽しー!

ログローニョの街を抜けると大きな池があった。

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川はよく通るけど、こんな水場はカミーノではあんまり遭遇しない景色。風がなくて水面が鏡状になっていてきれい。しばし見とれる。

 

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あー今日も気持ちいい天気ー!至福。

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獣道

 

ログローニョ手前で、ワインの産地ラ・リオハ州に入ったので、ぶどう畑やワイナリーをよくみかけるようになった。

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 しゃべりながら歩くとあっという間。ナバレッテの街が見えてきた。

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お天気もいいし、のんびりしていて好きな雰囲気の街なので、お茶休憩。アヤさんはそのまま進むというのでここでまたお別れ。

 

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ちっちゃい、静かな村で休憩するの好きやー



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朝ごはん食べたのにトルティージャ。カフェ・コン・レチェと合わせて3.1ユーロ。

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モデルプランではログローニョからナヘラまで、29km弱で行く行程だけど、のんびり景色を楽しみながら歩きたいので、今日は丘の上にある次の街、ベントーサで泊まることにした。


道の途中で、オランダから来たという女性と同じペースになったので、なんとなく雑談しながら進む。娘さんが日本に留学していて、ちょうど今熊野古道を歩いているとのこと。母子で同時にデュアル・ピルグリム

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街の手前から登りになる。ぐるっと丘を回るように歩いて、ベントーサに着いた。チェックインを待つ列の中にアヤさんがいた。約束もしていないのに、また会えるのがカミーノの楽しいとこ。でも、ずっと顔を合わせていたのに、いつの間にか会えなくなっちゃうのもカミーノ。

 

ベントーサのアルベルゲは、とてもかわいい建物。大きなキッチンの前には居心地のいい中庭がある。

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別棟の洗濯室の前から

中庭で洗濯が終わるのを待っていると、道中でちょっと話した、フレンチカナディアンの女性がサンドイッチを分けてくれた。そこにアヤさんも来たので、ひなたぼっこをしながらおしゃべり。マニェルで会ったフランス人紳士のジェラールと、南アフリカ人のアンディも現れた。このアルベルゲの中庭、緑がいっぱいで、こじんまりしていて、和やかで、とても居心地いいなあ。

隣のテーブルでは、イギリス人の家族3人連れが、それぞれ本を読んだり、近くの人と会話をしたりしながら、思い思いに過ごしている。お父さんと、20代前半くらいの息子さんと娘さん。息子さんのほうは自閉症気味なようで、妹さん(たぶん)がちょいちょい世話を焼いている様子だった。

 

この家族はロス・アルコスでも見かけていて、その時は話をしなかった。3人は一緒にはいるけど、お互いあまり会話をするわけではない。お父さんは周りの人とにこやかに話をしているけど、子供たち2人は割と無表情で、正直、そんなにカミーノを楽しんでいる感じがしないなあと思っていた。お父さんに連れてこられたのかなあ?

 

ずっと仏頂面だった妹さんが、急に私たちのほうにやってきて、お茶を差し出してくれた。

「ミントティーを作ったんだけど、よかったらどうぞ。庭に生えてるミントを使ったの」

あ、ありがとう。いただきます。

 

飲んでみると、ほんのり甘くて、さわやかでとってもおいしかった。

「すごくおいしい!甘さが絶妙!」

「よかった。キッチンにまだあるから、おかわりしてね」

そういうと妹さんはにっこり笑った。超かわいい。さっきまでの仏頂面とのギャップがすごい。ごめん勝手に機嫌悪いと思ってた...

 

お兄さんのほうもちょっと独特だったのもあり、あー、なんか、「話しにくそう...」と思ってしまってごめんよ... 私だってどっちかというと無表情で「第一印象が怖い」と言われたこと何度もあるのにな。ミントティーのお礼に、名前を書いてホタテ折り紙を渡すと、2人ともとても喜んでくれた。

 

そのあとまた大雨。ここんとこ毎日のように、夕方になるとにわか雨が降る。ディナーは、アヤさんと外のレストランに何か食べに行くつもりだったけど、アンディが「パスタ作るから食べない?」と誘ってくれたので、アルベルゲのキッチンで一緒にいただくことにした。

 

 ディナーでは今日も100%カミーノ話。アンディが言う。

「今日は、途中で会った巡礼者としばらく並んで歩いたけど、20分くらい、お互い一言もしゃべらなかった。一緒に歩いているからって、別にしゃべる必要なんてないんだ。こういう時間がいいんだよな」

 

せやねー。ふだん誰かといると、沈黙の時間を作らないよう、何かしゃべることをひねり出すことも多いけど、カミーノでは初めて会った人でも、気まずくなることなく黙ったまま一緒にいられる。

 

うん。カミーノでは、そんな時間をたくさん過ごした。

 

イギリス人家族のお兄さん、マーリンが、「みんなで写真を撮ろうよ」とスマホを取り出した。妹のサミーが「私が撮ってあげる」と椅子に乗ってスマホを構える。マーリンが、写真を送るから、とFBのアカウントを教えてくれた。マーリンのFBには家族や、ほかの巡礼者と一緒に、時には道の途中で、ひとりで粋に構える彼の写真がよくアップされていた。どの写真でも、彼はいつも楽しそうだ。全然無表情なんかじゃなかった。

 

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【本日のアルベルゲ】Albergue San Saturnino 11ユーロ

 

内装がちょっとカントリー調でかわいい。水回りもきれいで広いし、キッチンも大きいし、1階には大きなリビングルームもある。しかしとにかく中庭が最高。ぜひミント摘んで、ミントティー作ってください。ベントーサ自体、かわいらしい静かな街なので、ここに泊まるのはおすすめ。丘の上の教会から周囲を見渡せます。

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【Day 7: Los Arcos→Logroño】晴れと曇りの狭間を歩いて、大雨のバル街でマッシュルーム

2019年4月24日(水)晴れのち曇り、その後雨、曇り、その後大雨(忙しいし寒い!)
 

 

行程:

ロス・アルコス 6:00→サンソル→トレス・デル・リオ→ヴィアナ11:30→ログローニョ 14:00

移動距離:27.8km

歩数:45780歩

サンティアゴまで:612km

 

収容所的公営アルベルゲで、朝5:00に目が覚める。いつもなら暗い中でごそごそは始めないんだけど、ここは大部屋の割に洗面所が少ないので、みんなが起きだしてくる前に早めに出ることにした。

 

まだ暗い中、ヘッドランプを点けて6時ごろ出発。

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いつも日が昇ってから歩き始めるんだけど、暗いうちに、きーんと冷たい空気の中歩くのもいいな。月明かりが結構明るいので、すぐにヘッドランプを消した。

 

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しらじらと明けていく

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ぬああああさわやかあああ!

1時間ほど歩いたところ、サンソルの手前でアヤさんに追いついた。サンソルの街で一緒に朝ごはんを食べようと思ったけど、トルティージャを食べられそうなバルがないので、私は1kmほど先のトレス・デル・リオまで進むことにした。今朝はどうしてもトルティージャが食べたかったw。アヤさんは、朝ごはんは宿で食べて、お茶だけ飲む派なので、いったんここでお別れ。

ロス・アルコスからヴィアナまでは18kmちょい。ログローニョまでは28km弱。どこまで行くかは決めていない。 

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だんだんお天気がどんよりしてきた。前方は暗ーい雨雲。でも後方は透明感のある青空。ちょうど、晴れと曇りの境目を歩く。そうこうしているうちに、ヴィアナに到着。

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 ヴィアナは巡礼者でにぎわっていた。昨日会ったチェコカップル、エステージャで一緒のアルベルゲに泊まっていた人たちなどに出くわし、「あー、また会ったね」と軽くあいさつ。知っている顔を見ると、なんだかほっとする。

 

軽くお茶をして、店を出ると雨が降ってきた。レインポンチョを出してかぶろうとしているとき、ふと韓国人のおっちゃんと目が合った。ん?どこかで見たことある。おっちゃんは近寄ってきて、私のポンチョをバックパックにかけてくれた。ああ、このおっちゃん、ピレネー越えのときにポンチョを着るの手伝ってくれた人だ。また手伝ってくれてカムサミダー!

 

まだお昼前なので、ログローニョまで進むことにする。歩いているうちに黒雲を追い越して、また青空エリアに突入。

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晴れて

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曇って

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また晴れて。忙しーよ!

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ログローニョのカミーノ道しるべ、かわいい

14時ごろログローニョに到着。思ってたよりだいぶ都会。とりあえずは寄付制のアルベルゲを目指す。

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アルベルゲに着くと、アヤさんが一番前に並んでいた。ちょうどオープンの時間に着いたので、すぐ中に入れた。

 

洗濯をして、街の散策に。ログローニョはバルがたくさんあるので有名だけど、まだ開いている時間ではない。大きな街なので、カフェでゆっくりとコーヒーを飲みたいなーと思ったけど、なぜか、意外とカフェがみつからない!

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ぐるぐる歩いている間に、チュロスのあるバルがあったので、おやつをすることにした。

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このチュロスめっちゃおいしかった!

Cafetería Noche Y Día

タパスやピンチョスもいっぱいあったけど、夜バル巡りのためにがまん。その割にチュロスがっつり食べてるけど...

 

夜になると、また雨が降ってきた。ここではマッシュルームのピンチョが食べたかったので、バル街に駆け込む。

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雨は雨で風情あるよね

目指したのはBar Ángelというキノコやさん。

 

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ひゃーおいしそう!

中に入ると、ワンくんがいた!カミーノ2日目に、宿難民になって一緒にタクシー飛ばしたコリアン青年。おひさしぶりー! 

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とりあえずキノコ。

ワンくんは、サンセバスチャンガールズ2人と、以前サンセバに留学していたというコリアンガールと一緒にいたので、混ぜてもらっていくつかバルをはしご。私はお酒飲まないから、ひとりだとちょっとバル巡りしづらいな、と思っていたので、混ぜてもらえてラッキー。

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おいしゅうございました

【本日のアルベルゲ】Albergue de Peregrinos 寄付制

街のなかにある、寄付制のアルベルゲ。部屋は一部屋だけでこじんまりしている。キッチンなし。22時門限。

翌朝は、2階のコモンルームで朝ごはんがいただけます。

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【Day 6: Estella→Los Arcos】ホタテペンダントと、ワイン味の水と、折り紙教室

 2019年4月23日(火)晴れのち曇り、その後大雨

 

行程:

エステージャ 7:40→アイェグイ→イラーチェ→ロス・アルコス 13:35

移動距離:21.9km

歩数:34709歩

サンティアゴまで:639km

 

アルベルゲの朝ごはんをいただいて、ゆっくりスタート。

ミエもカナイさんも、朝早くでかけたみたいでもういなかった。

 

このアルベルゲの壁には、メッセージや地図がいっぱい貼ってあったので、オスピタレラにホタテの折り紙をわたすと、めっちゃよろこんでもらえた。

 

ホタテ折り紙についてはこちら。

 

30分も歩かないうちに、なにやら火を焚いているお店のようなものがあって、巡礼者が吸い込まれていく。入ってみると鍛冶屋さんだった。

 

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 ホタテのペンダントを売っていたので、1つ購入。4ユーロ。手作りなのでちょっとずつ色や形が違う。どれにするかめっちゃ悩んだ。この後の行程で、おんなじペンダントしている人に何人か会った。

 

この鍛冶屋さんの少し先に、フランス人の道名物、ワインの蛇口がある。地元のワイナリーの提供によるもの。蛇口は2つあって、左から赤ワインが、右からは水が出る。私はお酒が飲めないので、ほんの一口だけワインを味見して、あとは右の蛇口からボトルに水を詰めた。

 

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この水が、めっちゃ赤ワイン臭いw

 

 ワイナリーを過ぎてちょっと行くと、道が2手に別れる。山の中を通って行く道と、農道を行く道。のんびり歩きたいので農道を選択。

 

ここからは麦畑の緑がきれいな道が続く。あーこういう視界の開けた道歩くの幸せ。

 

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今日はたくさんの人の背中を見ながら歩く。

 

だんだん雨雲が広がりつつある中、ロス・アルコスに到着。アルベルゲを目指して街を抜けていると、とあるお店の前で日本人女性と話しているカナイさんに会った。日本人女性はアヤさんといって、「カナイさんが初めて会った日本人」とのこと。私も、アヤさんが3人目でやっぱ日本人にあんまり会わないなー。

 

今日は公営のアルベルゲに宿泊。ちょうど雨が降ってきた。13:30には着いていたけど、もう本館のほうはいっぱいで、別館のほうに案内された。

 

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洗濯をしたけど、大雨が降ってきたので、今日は洗濯はかわきそうにないなー。とりあえずキッチンに行って、お茶を飲みながら日記を書いていると、ご夫婦で歩いているコリアンのおばちゃんが「飲みなはれ」とカモミールティーをわけてくれた。

 

お礼にホタテ折り紙をわたすと、近くにいたチェコカップルが「それ、オリガミ?」と、興味津々にのぞき込んできた。せっかくなので新鮮なヤツwをあげようと、好きな柄を選んでもらってその場で折って、名前を書いてわたすとめっちゃ喜んでもらえた。

「そのホタテは難しすぎるけど、なんか簡単なの教えてよ」

というので奴さんを一緒に折って、記念撮影。

 

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この後、忘れた頃に何度も再会することになるミランとルーシー

「ぼくもひとつだけ折れるのがあるよ」と、ミランが小舟を折ってくれた。めちゃくちゃ丁寧に折ってくれる。こういうの性格出ますよね...

 

その後、スーパーでほうれん草ラザニアを買ってきて、キッチンで食べていたら、先ほど街角で会ったアヤさんもレンチンカジョス(モツ煮込み的な)を持って現れたので、話をしながら一緒に食べた。前日エステージャで会った、ご陽気なフレンチカナディアン(ケベッコワ)3人衆とも再会し、だんだん見知った顔が増えてきた。

 

【本日のアルベルゲ】Albergue de Peregrinos Isaac Santiago 6ユーロ

 なかなかの大部屋。キッチンはかなり大きくて、自炊する人がいっぱいいた。こちらは別館。

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カミーノでけっこう喜ばれる、ホタテの折り紙

カミーノに来るにあたり、「ホタテの折り紙をあげると喜ばれますよ」というアドバイスをいただいて、youtubeでホタテの折り紙を覚えてきた。

 

折り紙ホタテには種類がいくつかあるんだけど、おすすめはこれ。

 

 中にメッセージが書けるし、ツメで両方の貝殻を留められるようにできている優れもの。これ考えた人天才!

 

ちょいちょい、泊まったアルベルゲとか、話した人にあげたりしていた。本当は折るところから始めたいんだけど、結構時間かかるので、ヒマなときいくつか折りためて持ち歩いていた。中に「Buen Camino!」って書いて、その人の名前を尋ねて、日本語で名前書いてわたす。

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貝塚

なにしろホタテなので、めっちゃ喜んでもらえる(特におばちゃんには!)。荷物にもならないし、名前を書くからその人の名前覚えやすくなるので、これおすすめ。会話のきっかけにもなるし。

【Day 5: Mañeru→Estella】紫の花の小枝、アンニュイ美女再び

2019年4月22日(月)晴れ

 

 

行程:

マニェル 7:15→シラウキ→ロルカエステージャ 12:00

移動距離:16.7km

歩数:27000歩

サンティアゴまで:660km

7:15、今日も朝ごはんを食べずに宿を出る。マニェルの街を抜けると、すぐ麦畑が広がっていた。

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 この角を曲がったところで、ワンくんが道端に座って朝ごはんを食べていた。なんだかんだで、ワンくんとは、SJPPから毎日顔を合わせてるな。

 

朝の空気は冷たくて気持ちいいなー。次の街のシラウキは3kmも離れていないから、すぐに見えてくる。

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ええ道ー!

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丘の上の街って萌えますわ。

とてもかわいい街だけど、まだ1時間も歩いていないので、休憩はしなかった。朝は、だいたい2~3時間歩いたところで、朝ごはん+トイレ休憩を兼ねてバルに入りたいのです。

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泊まりたくなる街だらけで困っちゃう。

 パンプローナ以降、視界の開けた道が続いて、内なるテンションが上がりまくる。ただ歩いてるだけなのに幸せだわー。

 

しばらく歩いていると、手作り感あふれる看板があった。

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看板、拡大します。

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極楽造成中。完了度27%...?

そのまま進んでいくと、木立の中にかわいい休憩スペースが!

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いやーなにこれステキ。にこにこしちゃう。しばらく写真を撮りながらうろうろ。

 

すると、やはり極楽に吸い込まれた韓国人のおばちゃんが近づいてきて、私に紫の花の小枝を差し出してきた。身振り手振りで、いい香りだから、持っていきな、といってくれているらしい。

 

嗅いでみるとすっきりとしたよい香り。植物に詳しくないから、花の名前はわからないけど、アロマだったら「Refleshing」とでも名付けられそうな感じ。

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おばちゃんありがとー。

嬉しくなって、手に持ったまま歩くことにした。
いやー、今日もいい日だ!

 

やがてロルカの街に入ったので、ここで朝ごはんをすることに。バルが2軒向かい合っていたけど、左のバルにアンディがいたのでそちらに入る。やがてジェラールもやってきた。「おー、また会ったね~」とあいさつして、相席させてもらったり、別々の席に座ったり。この、つかず離れずのカミーノの距離感、ちょうどいい。

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はい今朝もトルティージャ。カフェ・コン・レチェと合わせて3.3ユーロ。

 ときどき小枝を嗅ぎながら(やばい人みたい)、ご機嫌で歩く。途中で、道端で休憩している日本人の男性に会った。挨拶だけして先に進む。

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クールビューティーなお猫さま。

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立ち話する街の人。こういう日常の風景を見るのが好き。

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エステージャまであと一息!

12時を過ぎたころ、エステージャに到着。川が流れていて、すてきな石橋があって、落ち着いた、雰囲気のいい街!

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これは公営のアルベルゲ。

公営のアルベルゲが空くのを待っていたアンディに手を振って、石橋を渡って街の奥に進む。今日は、ドナティーボ(寄付制)のアルベルゲに泊まるつもりだった。寄付制のアルベルゲでは、宿泊者みんなで夕食を作ったりもするらしい。なんか楽しそうやん?

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ありましたー。

受付開始は13時から。庭に、全身タイトな黒い服でキメた女の子が一人座っていた。ジョン・レノンばりの丸いサングラスをかけている。なんか雰囲気ある子だなー...あ!

オリソンで見かけた、アンニュイ美女やん!うわーお話できる。嬉しいw

 

「あのー、アルベルゲが開くの待ってるの?」と訊いてみた。

「ええ。1時に開くはずだから」

「そっか。どこから来たの?」

「コリア」

(アンニュイ美女のセリフは、吐息交じりのアンニュイなトーンを想像してお読みください)

 

韓国の人だったのかー!でも、「韓国美女」とは違うタイプの美人さんやなー。どっちかというと、フランスの女優さんのような雰囲気。若いころのイザベル・アジャーニに似てる。

 

アルベルゲにはまだスタッフは来ていないけど、庭の洗濯物干場が空いていた。なんとなくアンニュイ美女に話しかけるように「洗濯物干さしてもらうねー」と言って、生乾きの洗濯物を取り出した。

 

「私もそこに干してるの。ね、私、今日洗濯機を使おうと思うんだけど、よかったら後で一緒に使わない?」

「わー使いたい!ちょうど洗濯したかったんだ。ところでお名前は...」

「(吐息交じりでー)ミエよ」

ああああ、しゃべり方もアンニュイでいいわー。ミエかー。覚えやすい。

まだ少し時間があるから、ちょっと買い物に行ってくる、と言って、ミエは街に出て行った。

 

入れ違いに、さっき道で会った日本人男性がやってきたので、その男性、カナイさんとオープンまでいろいろ話しながら時間をつぶす。13時を少し回ったところで、アルベルゲのスタッフがやってきた。

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質素な造りだけど、きれいに掃除されていて、ベッドルームも大きな窓があって明るい。入り口の壁に郵便受けみたいな「寄付金箱」が設置してあるので、ここに任意で寄付金を入れる。

 

洗濯機はひとつしかなかったので、ミエと一緒に一番に使わせてもらった。シャワーを浴びて出てくると、ミエがキッチンでなにやら作っている。

「ランチにパスタ作ってるんだけど、よかったら食べる?たくさんできちゃうから...」

うわーありがたい!食べる食べるー!カミーノではよく自炊するの?と訊いてみると

「ほとんど作らないけど、なんか今日は作りたい気分だったの」

おお、なんてラッキー。

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サルシッチャと玉ねぎのパスター。

カナイさんと一緒に、ミエたんの手料理をいただいてしまった。幸せ。彼女は以前北の道を歩いたことがあるそうで、今回は休みの都合で2週間だけ歩きに来ているらしい。

 

材料費をシェアさせて、というと、常にアンニュイ&クールな表情だったミエはにっこり笑った。

「いいのよそんなの。だって、カミーノじゃない

 

撃ち抜かれたー!この「It's Camino...」の絶妙アンニュイな言い方と、笑顔に撃ち抜かれたー!!

私が男だったら、もしくはレズビアンだったら、今この場で恋に落ちてるよ!カミーノで恋に落ちる瞬間がわかったよ!つか、私もこのトーンで「いっつ、かみーの...」ってゆーてみたい!

 

と、脳内でミエたんかわいいミエたんかわいい💛となっていたのを、ここで告白します...ミエたんかわいい...

 

しかも、そのあと、彼女はフレンチカナディアン3人衆と、流ちょうなフランス語で会話をしていた。「以前、留学していたから...」だそうで。あなた、フランス語似合いすぎるのよ...

 

だいぶコーフンしてしまったのでw、その後ひとりで散歩に出かけた。エステージャの街好きだなー。だいたい、きれいな川があって大きな公園がある街は気に入ってしまう。街の規模が大きすぎず、小さすぎず。こういうところに住んでみたいなー。

 

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メイン通りにレールの跡みたいなんがある...

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川のある街いいよね。

 

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カップルできれいな川辺で犬の散歩とかサイコーやん。

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川沿いの巨大な公園。こういう街に住みたいよう!

カミーノを歩き始める前は、早く着きすぎてもヒマだし、夕方くらいまで歩こうと思っていたんだけど、こうして昼過ぎくらいに着いて、のんびりするのいいなあ。毎日14時くらいまでには街に着きたいなあ、と思うようになった。

甘いものが食べたくなって、川を望める、居心地のよさそうな明るいベーカリーで、ナポレターナ(巨大チョコクロ)を食べながら、日記を書いたり、翌日の道を調べたり。

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ナポレターナとアメリカーノで2.5ユーロ。安いー!し、うまいー!

Panadería López 

 

表からにぎやかな音楽が聞こえてきたので、出てみるとパレードが行われていた。

いやー、今日もいい日だ(2回目)!

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【本日のアルベルゲ】Albergue Parroquial de Peregrinos

宿泊代は寄付制で、朝食付き。セルフサービスでパンやクッキー、ドリンクなどをいただけます。夕食はつかないので各自。キッチンはあるけど、二人立ったらキツキツくらいの、家庭用サイズ。ただしキッチンと別に、ラウンジに電子レンジやトースターあり。

 

ボランティアのスタッフさんが親切で、ベッドルームは清潔だし、居心地のいいラウンジや庭があって、とってもくつろげます。

カミーノアプリではWiFiなしと表示されているけど、WiFiもありました。

 

余談:

この日は夕食に、カルフールで売っていたプライベートブランドのパエリア(電子レンジで温めるだけのやつ)とプチトマトを食べてみたのですが、このカルフールのパエリア(Arroz a banda)、値段が2ユーロ足らずなのに、とてもおいしいので激押し!!カルフールをみかけたら、ぜひお試しを。

 

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これ!めっちゃおいしいから!


余談2:ミエには、これ以降は会えませんでした😢